2008年 ルイス セラーズ リザーヴ カベルネ ソーヴィニョン

2008 Lewis Cellars “Reserve” Napa Valley Cabernet Sauvignon

 

ルイス セラーズといえば、カリフォルニアのカルトワインの中でも、近年とみに人気をはくし、入手が難しくなっている銘柄。その中でも、このカベルネ リザーヴ 2008年は、ワインメーカーで、オーナーのランディ ルイス氏が、2002年の偉大なヴィンテージに引けを取らない出来映え!と、胸を張ります。

 

元フォーミュラ・スリーのプロレーサーであったルイス氏は、このワインをフェラーリに例え、派手な出足で、パワフルな加速 、最後まで乗り心地の素晴らしいワインだと、説明しています。

 

実際、開栓直後のアローマは、まるでフェラーリが派手な音を立てて走り去った後のように、埃っぽく、そしてタイヤの焦げ跡のような匂いが立ち上がります。大きめのグラスに注ぎ、ゆっくりと廻して香りを嗅ぐと、パワフルな<黒いアローマ>。ブラックカシス、ブラックベリー、クローブ、タールが立ちこめてきます。

 

少しワームアップが必要と判断し、底の広いデカンタに移して 待つこと一時間。そっと少量のワインを大振りのグラスに入れてみると、おおっ! 硬派で、男性的だったはずのワインが、黒いシルクドレスを纏った豊満な女性に、さまがわりしています。

 

匂いたつようなココア、ビターチョコレート、コーヒー豆の豊潤な香りに、良く熟れたドライプリューン、ブラックベリーと、天草、ナツメッグといった大人のスパイスが混ざりあい、一瞬不意をつかれた後は、その複雑な変化に誘い込まれていきます。

 

包み込むような肉厚のボディーに圧倒され、良くこなれたタニンと幾層にも重なったフレーバーに、思わず目を閉じて、堪能に浸っていってしまいます。

 

 

このワインは、コースの最後の肉料理とマリアージュしても満足しますが、更に言えば、食事が終わった跡に、もう一度ワインだけをじっくり味わいたい、というアメリカ式の贅沢が楽める、いわば究極の肉厚、カリフォルニアワインといえるでしょう。

 

 

製造元                    ルイス セラーズ

製造年                    2008年

品種構成              カベルネ ソービニョン 98%             プティ ヴェルド 2%

産地AVA               ナパ ヴァレー

 

斉藤ゆき

 

 

Yuki Saito

斉藤ゆき

Diploma WSET, Certified Sommelier, Master of Wine Program
ワイン・コンサルタント 品評会審査員 ワイン・ライター

ニューヨークで金融キャリアを構築後、 生涯のパッションであるワインを、欧米のトップスクールで学び、日本人として希有な資格を数多く有するトッププロ。

ワイン教育の最高学府、Wine and Spirits Education Trust (WSET)の学位(レベル4最上位)をカリフォルニアで、上級資格(レベル3)をトップで本校(ロンドン)にて取得。更に、ソムリエ機関の世界的権威であるCourt of Master Sommeliers(ロンドン)の認定ソムリエ資格も有する。フランス留学は頻繁で、ボルドー、ブルゴーニュを始め、各地のワインスクールでフランス人と共に学ぶ。

現在は、サンフランシスコをベースに、ワインの顧問業務(日米)、連載記事の執筆と講演(日米)、品評会審査と視察(日欧米)を3本柱に活躍する傍ら、ワイン業界最高峰といわれるマスター・オブ・ワインのプログラムに所属し、MWを目指して切磋琢磨中。
1 返信
  1. しゅっぽん
    しゅっぽん says:

    ワインの芳醇な香りが想像されてその贅沢で奥の深い世界に浸りたくなりました。カリフォルニアのワインの深みを味わってみたいです。

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