2009年 スケアクロー “ムッシュ エタン” ナパヴァレー カベルネソーヴィニヨン

2009 Scarecrow “M. Étain” Napa Valley Cabernet Sauvignon

スケアクローといえば、ラザフォードの名物畑、JJ コーン エステートの最高級のブドウを使ってつくる美味のカベルネが有名。このムッシュ エタンは、そのセカンドレベルに当たります。といっても、その質は通常のセカンドレベルを凌駕する素晴らしいものです。

ちなみに、ムッシュ エタンとは仏語で<ブリキ男>という意味。つまりアメリカの名画、「オズの魔法使い」にもじって、スケアクロー (案山子)と ティンマン(Tin Man)という2人の準主役に、例えたのでしょう。面白い命名ですね。

この<ブリキ男>ワインも、実は同じ JJ コーン エステートのブドウを使っており、このヴィンテージはまだ2作目です。そして、製造者が、親と同じアメリカの名前ではなく、お茶目にフランス語の命名をしたように、味わいはどっしりしたアメリカのカベルネでありながら、口中に残る味わいはフランスのワインを彷彿とさせます。

つまり口に含んだ瞬間にしっかりと主張する熟した黒い果実、タバコ、ダークチョコなどの重厚な味わいが、徐々に優しげなヴァニラやクルミ、そして赤い果実(チェリー)へとフェイズアウトして行く様は、マッチョなアメリカから、ゆっくり船に乗ってフランスの岸辺へとたどり着くよう。

そんなトリップを体験出来る素敵なワインです。

製造元 スケアクロー
製造年 2008年
品種構成 カベルネ ソービニョン 98% プティ ヴェルド 2%
産地AVA ナパ ヴァレー

Yuki Saito

斉藤ゆき

Diploma WSET, Certified Sommelier, Master of Wine Program
ワイン・コンサルタント 品評会審査員 ワイン・ライター

ニューヨークで金融キャリアを構築後、 生涯のパッションであるワインを、欧米のトップスクールで学び、日本人として希有な資格を数多く有するトッププロ。

ワイン教育の最高学府、Wine and Spirits Education Trust (WSET)の学位(レベル4最上位)をカリフォルニアで、上級資格(レベル3)をトップで本校(ロンドン)にて取得。更に、ソムリエ機関の世界的権威であるCourt of Master Sommeliers(ロンドン)の認定ソムリエ資格も有する。フランス留学は頻繁で、ボルドー、ブルゴーニュを始め、各地のワインスクールでフランス人と共に学ぶ。

現在は、サンフランシスコをベースに、ワインの顧問業務(日米)、連載記事の執筆と講演(日米)、品評会審査と視察(日欧米)を3本柱に活躍する傍ら、ワイン業界最高峰といわれるマスター・オブ・ワインのプログラムに所属し、MWを目指して切磋琢磨中。
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