2008年 ダン ヴィンヤーズ ハウウェル マウンテン カベルネ ソーヴィニョン

2008    Dunn Vineyards             Howell Mountain              Cabernet Sauvignon

製造元                    ダン ヴィンヤーズ

製造年                    2008年

品種構成              カベルネソーヴィニヨン

産地AVA              ハウウェル マウンテン (ナパ ヴァレー)

 

ナパ ヴァレーにはいくつかのマウンテンAVAがありますが、その特徴は日当りの良い山の頂上、或は傾斜で育てられて、味が凝縮した黒ブドウから作る濃厚な赤ワイン。このハウウェル マウンテンで採れるカベルネも、スプリングマウンテンなどと同じく、とても力強く、また野性味を感じさせてくれる逸品です。

 

オーナーのダン氏は、カベルネの老舗、ケイマスでワイン作りに関わって来たベテラン。独立し、このハウウェル マウンテンに自社畑を構え、設立当初から高品質のカベルネばかりを作って来た職人肌です。

 

2008年は、天候に恵まれず、収穫は例年の半分ほど。逆に、そういう年だからこそ、腕に自信の或るワイナリーは、特に優れたワインを作り出します。

 

ダン氏もその例にもれず、ロバートパーカーをして「これだけ厳しい年に、歴史に名を残すようなワインを作った」と、絶賛されました。

 

さて、このワイン。100%自社畑のブドウを使い、特に長期熟成に適した出来映えに仕上がりました。カリフォルニアのワインでありながら、ボルドーの特級ワインに引けを取らず「向こう20年から35年に飲み頃が来る」と評価されていますが、そこはカリフォルニアのワイン。今開けても、ボルドーとは違い、十分楽しめます。勿論、待って楽しむのもお勧めです。

 

私が試飲した際には、丁寧にデキャンタし、小一時間待ちましたが、黒いフルーツと天草、タールなどの香りが沸き立ち、どっしりとした骨太のタニンが、熟したブラックベリー、ブラックカシスと相まって、正に両足を踏ん張って、存在感を主張しているよう。かといって、渋みの強い超辛口という訳ではなく、例えて言えば、強い個性と能力を備えた若者が、年とともに、更に大器晩成に成長して行きそうな、 とでも言いましょうか。

 

 

Yuki Saito

斉藤ゆき

Diploma WSET, Certified Sommelier, Master of Wine Program
ワイン・コンサルタント 品評会審査員 ワイン・ライター

ニューヨークで金融キャリアを構築後、 生涯のパッションであるワインを、欧米のトップスクールで学び、日本人として希有な資格を数多く有するトッププロ。

ワイン教育の最高学府、Wine and Spirits Education Trust (WSET)の学位(レベル4最上位)をカリフォルニアで、上級資格(レベル3)をトップで本校(ロンドン)にて取得。更に、ソムリエ機関の世界的権威であるCourt of Master Sommeliers(ロンドン)の認定ソムリエ資格も有する。フランス留学は頻繁で、ボルドー、ブルゴーニュを始め、各地のワインスクールでフランス人と共に学ぶ。

現在は、サンフランシスコをベースに、ワインの顧問業務(日米)、連載記事の執筆と講演(日米)、品評会審査と視察(日欧米)を3本柱に活躍する傍ら、ワイン業界最高峰といわれるマスター・オブ・ワインのプログラムに所属し、MWを目指して切磋琢磨中。
0 返信

返信を残す

Want to join the discussion?
Feel free to contribute!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です