By / 14th 6月, 2012 / ワインの知識 / No Comments

ワインの 色って、同じ赤でも、ピンクに近い赤、ルビー、紫など、色々ですし、物に依っては淵が見えないほど濃いものもあれば、透き通るように光を通すものもあります。そもそも、そんな色の違いはどこから来るのでしょう?

不思議な事に、白ブドウも黒ブドウも、ジュースを絞ってみたら、同じような色。 濃い物でも、せいぜい黄金色くらいでしょう。それがどうして、赤ワインになるのでしょうか?

 答えは簡単。漬け物!にするのです。

 前回の記事では、収穫され、人間の手で丁寧に選定されたブドウが、コンベアに乗って、タンクに落とされる直前の写真をアップしましたが、そのブドウはタンクに落とされます。当然まだ皮は付いたままですよね。

 黒ブドウの皮は、紫色から黒まで多々ありますが、この色がワインの色を決めます。但し、同じブドウでも絞り加減と付け込む長さで、濃さが変わってきます。強く圧搾した後に、皮の付いたまま放っておけば、色は濃くなりますし、軽くプレスして直ぐに皮だけ捨てて果汁だけを醗酵させれば、薄い色のワインになります。

 早飲み用の赤ワインは、ブドウの実を軽く押して、皮から余り成分(色、渋みなど)が出ない様にコントロールし、せいぜい数日寝かして皮を引き上げ、軽口のワインに仕立てますが、長期熟成用の赤ワイン は、しっかり果実を圧搾した後、15日から21日以上皮と一緒に漬け込みます。

 さて、この漬け込み期間を経ると、いよいよ第一話に登場した良人君(イースト菌)の出番です。彼がドボンとこの果汁風呂に浸かり始め、いよいよブドウジュースがワインへと変身します。

 

Yuki Saito

斉藤ゆき

Diploma WSET, Certified Sommelier, Master of Wine Program
ワイン・コンサルタント 品評会審査員 ワイン・ライター

ニューヨークで金融キャリアを構築後、 生涯のパッションであるワインを、欧米のトップスクールで学び、日本人として希有な資格を数多く有するトッププロ。

ワイン教育の最高学府、Wine and Spirits Education Trust (WSET)の学位(レベル4最上位)をカリフォルニアで、上級資格(レベル3)をトップで本校(ロンドン)にて取得。更に、ソムリエ機関の世界的権威であるCourt of Master Sommeliers(ロンドン)の認定ソムリエ資格も有する。フランス留学は頻繁で、ボルドー、ブルゴーニュを始め、各地のワインスクールでフランス人と共に学ぶ。

現在は、サンフランシスコをベースに、ワインの顧問業務(日米)、連載記事の執筆と講演(日米)、品評会審査と視察(日欧米)を3本柱に活躍する傍ら、ワイン業界最高峰といわれるマスター・オブ・ワインのプログラムに所属し、MWを目指して切磋琢磨中。

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