2009    PlumpJack Estate Cabernet Sauvignon Oakville

製造元                    プラムプジャック エステート

製造年                    2009年

品種構成              カベルネ ソービニョン 98%             プティ ヴェルド 2%

産地AVA              オークヴィル (ナパ ヴァレー)

 このワインを構成するカベルネ、ヴェルドは、ともにオークヴィルの自社畑で育てたもの。オークヴィルといえば、言わずと知れたナパ最高のカベルネの土壌です。

 プラムプジャックといえば丁寧な製法で、美しいワインを作ってきました。2009年のヴィンテージの収穫は10月16日から27日の11日の間に行いましたが、なんと24回にもわけてブドウの摘み取りをしています。これは勿論完熟して、傷の無いブドウだけを選り分けて摘んで行き、まだ熟成度が低いぶどうは、納得のいくレヴェルに至るまで、じっと待って、それから摘み取っているからです。

 こうして丁寧に選別されたブドウだけが、同じ敷地内にあるエステートに運ばれ、24時間のコールドソーキング(「ワインのこと少し知りたい」シリーズをご参照下さい)で美しい色を抽出した後、2〜3週間ほどかけて、高温発酵していきます。熟成は、フレンチオークの樽で、2年の長きをかけて、じっくりとフレーバーを育てて行きます。

 樽熟成中の、最初の4ヶ月間は、樽の底に沈んでいる旨味成分(ブドウの皮や、発酵を終えて底に沈んだイースト菌など)とワインをかき混ぜる作業を行った後、不純物を取り除く 為に、今度は 樽から上澄みのワインだけを他の樽に移す作業を行います。これと最初の年に3回、2年目に2回と、なんと合計五回行うという、ボルドーの一級シャトーと同じ徹底したクオリティーコントロールです。

 こうして手間暇を惜しまず作ったワインなので、香りも味わいも、太陽をふんだんに受けて育ったブラックベリー、ブラックチェリーの凝縮味を基調に、最高級のフレンチオークの中で急がせずに、じっくりと寝かせたところから出てくるアニス、モカ、ヴァニラ、かすかな鉄分という複雑なフレーバーが加わります。

 直ぐに味わいたい向きには、まずはデキャンタをしてから、大きめのグラスに注いで、お楽しみ下さい。或は数本購入し、数年年置きに1本開けて、ワインの成熟を味わうという楽しみ方も、お勧めします。

 

Yuki Saito

斉藤ゆき

Diploma WSET, Certified Sommelier, Master of Wine Program
ワイン・コンサルタント 品評会審査員 ワイン・ライター

ニューヨークで金融キャリアを構築後、 生涯のパッションであるワインを、欧米のトップスクールで学び、日本人として希有な資格を数多く有するトッププロ。

ワイン教育の最高学府、Wine and Spirits Education Trust (WSET)の学位(レベル4最上位)をカリフォルニアで、上級資格(レベル3)をトップで本校(ロンドン)にて取得。更に、ソムリエ機関の世界的権威であるCourt of Master Sommeliers(ロンドン)の認定ソムリエ資格も有する。フランス留学は頻繁で、ボルドー、ブルゴーニュを始め、各地のワインスクールでフランス人と共に学ぶ。

現在は、サンフランシスコをベースに、ワインの顧問業務(日米)、連載記事の執筆と講演(日米)、品評会審査と視察(日欧米)を3本柱に活躍する傍ら、ワイン業界最高峰といわれるマスター・オブ・ワインのプログラムに所属し、MWを目指して切磋琢磨中。

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