さて、ロンドンでの仕事の合間に、ドイツの首都ベルリンで開催された業界向けプレミア(11年度の秀逸ドイツワイン発表会)に出席して来ました。

ベルリンといえばかつては東西に分断されていた冷戦の置き土産都市!という認識が有り、冷戦後のベルリンの経済融合の進捗状況や、実際の市民の生活意識、或は他のドイツの都市部との違い、などに興味を持って訪問しました。

そして実際に訪れてみると、かつての東ドイツ領であったベルリンと、西ドイツであった地域の違いを肌で感じました。今回のエッセイ(ブログ)はドイツでのワインの仕事のお話なので、深くは言及しませんが、新聞や表向きの実況中継に関して元々冷淡な私の皮膚感覚が、あれだけ乖離していた2つの経済を融合し、回復、成長される大変さを、身を以て感じて来た次第です。

さて、ドイツワインといえば世界を代表するデリケートでミネラル分の高い「リースリング」が、定番ですね。ドイツのワインの品質分類はフランスのアパラシオン規定と同じく、ピラミッド型の頂点に最高品質のワイン分類がありますが、今回のプレミアはその中でも、『ドイツ優良ワイン生産者協会(VDP)』が主催する最高級品のワインのみの発表会です。

皆さんがドイツのワインを購入される際には、是非このVDPのワインを目安に買って頂いたら、間違いが無いと思います。VDPワインの目安は、ボトルのシールに鷹のマーク(上記の写真中にあるバナーが商標)が必ず付いていますので、分かり易いと思います。

広い会場に一歩入ると、生産者のテーブルが地域別にずら〜っと並んでおり、さてどこから攻めようか!っと一瞬迷ってしまいます。そこは、ライン川の両岸に林立するワイナリーの、北から南に向かうイメージで、試飲を開始。その理由は、北(モーゼル地域)のワインは軽やかでエレガント、それより南に位置するラインガウ及び以南のワインは、濃厚でボヂィーがあるので、デリケートなワインから味わうというイメージです。

ヨーロッパで最も北に位置し、ブドウがなかなか実りにくいドイツのワイン地域は、滔々と流れるライン川の両岸に位置し、ロープの助けが無いと歩く事さえ出来ない急斜面にブドウ畑が広がり、ライン川の水温や、川面から反射する太陽の光に助けられ、秋口にやっとブドウが熟成します。

 まずは、登録を終え、グラスを一つ受け取って、さあ試飲の始まりです。

 

 

Yuki Saito

斉藤ゆき

Diploma WSET, Certified Sommelier, Master of Wine Program
ワイン・コンサルタント 品評会審査員 ワイン・ライター

ニューヨークで金融キャリアを構築後、 生涯のパッションであるワインを、欧米のトップスクールで学び、日本人として希有な資格を数多く有するトッププロ。

ワイン教育の最高学府、Wine and Spirits Education Trust (WSET)の学位(レベル4最上位)をカリフォルニアで、上級資格(レベル3)をトップで本校(ロンドン)にて取得。更に、ソムリエ機関の世界的権威であるCourt of Master Sommeliers(ロンドン)の認定ソムリエ資格も有する。フランス留学は頻繁で、ボルドー、ブルゴーニュを始め、各地のワインスクールでフランス人と共に学ぶ。

現在は、サンフランシスコをベースに、ワインの顧問業務(日米)、連載記事の執筆と講演(日米)、品評会審査と視察(日欧米)を3本柱に活躍する傍ら、ワイン業界最高峰といわれるマスター・オブ・ワインのプログラムに所属し、MWを目指して切磋琢磨中。

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