山奥のワイナリーへ向かう

どこの国に行くのも単身で、現地でレンタカーを調達しますが、私の旅の唯一のコンパニオンは GPS。フランスで購入したので、フランス語を女性の声で話します。ところがこのGPS (ブリジットと呼んでいます)、ちょっと気難しいのですね〜。一番大切な時に、時々「ぷっつん」するのです。

 

ご想像の様に、私が車で訪問する先は、必ずと言って良い程、人里はなれた山の奥や、海べりの切り立った崖の上。優良なワイン畑は、そういう場所に集中しているのですね。そして全く土地勘ゼロの私の唯一の頼りは、このブリジットの指示。 ワイナリーや畑は、地図に乗っていないですし、まず住所というものがありません。

 

ところが、こういう場所は電波状況が悪く、奥地に入った瞬間にGPSがぶっつん!一番困ったのは、イタリアの奥地で、夕暮れ時に電波が切れ、真っ暗な山の中を、長い間迷い続けた時。或は、車一台が やっと通れる狭い山道を突き進んで行ったら、森の中で道が無くなっていた時。Uターンをすることも出来ず、急な崖っぷちを、1キロ以上も、バックで下る恐ろしさ!

 

それでも懲りずに、何週間、時には何ヶ月とこんな生活を続けます。よく人から「ワインのお仕事って、素敵ですね〜」って言われますが、実際は大変な肉体労働なんです。

Yuki Saito

斉藤ゆき

Diploma WSET, Certified Sommelier, Master of Wine Program
ワイン・コンサルタント 品評会審査員 ワイン・ライター

ニューヨークで金融キャリアを構築後、 生涯のパッションであるワインを、欧米のトップスクールで学び、日本人として希有な資格を数多く有するトッププロ。

ワイン教育の最高学府、Wine and Spirits Education Trust (WSET)の学位(レベル4最上位)をカリフォルニアで、上級資格(レベル3)をトップで本校(ロンドン)にて取得。更に、ソムリエ機関の世界的権威であるCourt of Master Sommeliers(ロンドン)の認定ソムリエ資格も有する。フランス留学は頻繁で、ボルドー、ブルゴーニュを始め、各地のワインスクールでフランス人と共に学ぶ。

現在は、サンフランシスコをベースに、ワインの顧問業務(日米)、連載記事の執筆と講演(日米)、品評会審査と視察(日欧米)を3本柱に活躍する傍ら、ワイン業界最高峰といわれるマスター・オブ・ワインのプログラムに所属し、MWを目指して切磋琢磨中。

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