By / 13th 3月, 2013 / ワインの知識 / No Comments

カベルネソービニョンの名勝地ナパヴァレーには、超優良な葡萄栽培地域(正式名はAmerican Viticultural Area略して AVAといいます) が盛り沢山。なかでも、昔から有名なのがヨントヴィル (Yountville) 、オークヴィル(Oakville), ラザフォード(Rutherford)、そしてセントヘレナ(Saint Helena)などに代表されるナパの主要幹線、ハイウェイ29号線の両脇に並ぶ谷床(Valley Floor) AVA。

 ロバートモンダヴィ、オーパスワンなど老舗のワイナリーが両脇にずら〜っと並ぶ風景は、なかなかの壮観。しかも、サンフランシスコから車をとばして、ほぼ一時間の距離。

 「優良な葡萄は丘の中腹で育つ」というワインの常識がありますが、面白い事にパイオニアが開拓したワイン畑は全て平地に広がります。この「谷床AVA」は、東西両側を小高い山に囲まれ、太平洋やサンフランシスコ湾から這い出して来る冷たい朝晩の空気のお陰で、朝晩の気温差が高く、 ゆっくりと葡萄が成熟する環境に恵まれています。

 平地にゆったりとした畑を作ったのは、ヨーロッパと違って、近代後発組のアメリカのワイン産業が、農作業にトラクターなどの機械をつかうことが当たり前だったこともあるのでしょう。

 始めてナパを訪れる人は、誰でもまずこの『谷床 AVA』の老舗を廻ることから始めます。かくいうわたくしも、長年住んでいたニューヨークからわざわざこの地域を毎年訪問し、試飲を楽しんでいましたが、古き良き80年代や90年代と違い、すでに世界のトップに上昇してしまったナパのワイナリーは、今は皆有料なのですね〜。

 昔はアポなど必要なく、ぶらっと立ち寄ると、そこのオーナーがワインをついでくれて、熱いワイン談義なんかを交わしたものでした。それでもこの10年位のナパヴァレーの発展は目覚ましいものがあります。

 皆さんも、是非一度、足をお運び下さい。次回からは色々なワイン地域(AVA)もご紹介していきますね〜。

 

(上記の写真はオーパスワンの貯蔵庫。全てフランスの新樽です。)

Yuki Saito

斉藤ゆき

Diploma WSET, Certified Sommelier, Master of Wine Program
ワイン・コンサルタント 品評会審査員 ワイン・ライター

ニューヨークで金融キャリアを構築後、 生涯のパッションであるワインを、欧米のトップスクールで学び、日本人として希有な資格を数多く有するトッププロ。

ワイン教育の最高学府、Wine and Spirits Education Trust (WSET)の学位(レベル4最上位)をカリフォルニアで、上級資格(レベル3)をトップで本校(ロンドン)にて取得。更に、ソムリエ機関の世界的権威であるCourt of Master Sommeliers(ロンドン)の認定ソムリエ資格も有する。フランス留学は頻繁で、ボルドー、ブルゴーニュを始め、各地のワインスクールでフランス人と共に学ぶ。

現在は、サンフランシスコをベースに、ワインの顧問業務(日米)、連載記事の執筆と講演(日米)、品評会審査と視察(日欧米)を3本柱に活躍する傍ら、ワイン業界最高峰といわれるマスター・オブ・ワインのプログラムに所属し、MWを目指して切磋琢磨中。

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