食道楽の街、ニューヨークで30年以上生活して来た身としては、サンフランシスコに引っ越して以来、2つの不満がありました。まず、おいしくて本格的な日本レストランが無い!(街は、こんなにも日系人で溢れているのに!)そして、フランスやヨーロッパのワインの品数が少ないというもの。

 この悩みは、「癒月(ゆづき)」という本格的な日本料理屋が出来たことと、NYから直接オンラインでワインを発注することで、解決しました。(ハッピ〜)

 癒月レストランの女性オーナー(ゆうこさん)やスタッフとは、おいしい食べ物とおいしいワインに目がないということで、意気投合し、 月に一度当方宅で、お料理自慢のゆうこさんが作る食事に、私がワインをペアリングするという結構真面目な?研究会を開いています(ん、単なる飲み会じゃないかって?うふふ〜)。更にレストランの酒ソムリエ(よし君)も参加し、ワインと同時にお酒もペアリングして、批評したり、試飲したり。

 昨日はこちらの体調が不調にも関わらず、ペアリング会を決行。皆が「ゆきさん、大丈夫?延期した方がよいのじゃない?」と心配してくれているのをよそに、「大丈夫!アルコール消毒すればいいからさ」とワインをがんがん開けたのでした。

 昨夜のテーマはスペイン、イタリア。ヘルシーな食材にこだわるゆうこさんが作ってくれる様々なお野菜のグリルに会わせて、写真の通り、プロセッコの中でも最高品質のヴァルドビアデーネ、コルテイーゼから始まり、オリヴィエット、アルネイスなどの白ワインに、時折フランスやスペインの白を交えたりして、比較試飲とペアリング。合間に、よし君を挑発して、「ど?これより合う日本酒出せる〜?」と彼が持参してくれたおいしい日本酒もゲット。

 メインは、体力の落ちたわたくしめのために、お肉をグリルして頂いたので、3種の赤ワインを奮発。2009年のリベラ デル デュオロ(濃厚仕立ての若いテンプロニーヨ)と、これと対照的な1998年もののリオハ リザルヴァ。同じ国の同じ葡萄で作りながら、テロワールと醸造法、そして熟成の差からくる「味の違い」を知ってもらいたく、同時に出しました。

 そして、最後の一本は9割サンジョヴェーゼに1割カベルネ ソーヴィニョンが入ったスーパータスカン!高い酸味が食欲を誘うサンジョヴェーゼ(キアンテの葡萄といえば分かり易いでしょうか)と、骨太でお肉に合うカベルネのコラボは、大好評でした。ヨシ君が持って来てくれた「カウボーイ」という日本酒も、どっしりとしていて良いペアリングでしたね。

 最後に、洋梨のコンポートをさっと作ってくれたお礼に、99年のリヴソルト アンバーという南仏(ルシオン)の名物デザートワインと、地元カリフォルニアの濃厚なデザートワインを提供。前者はマスカットを長年樽熟成させ品の良いナッツやハニー、そして干した洋梨の風味があり、ばっちり合いました。

 しかし、病身でありながら、4人でワインを10本、日本酒を3本開けるとは………..。しかも、翌日は朝一番に人間ドックの日なのでした! でも何故か体調が回復しているのは、「やはり質の良いワインは、どんなに飲んでも悪酔いしない!」ということでしょうか。  皆さん、心配かけてすみませんでした〜。

飲んでしまったワインの空瓶(の一部)

Yuki Saito

斉藤ゆき

Diploma WSET, Certified Sommelier, Master of Wine Program
ワイン・コンサルタント 品評会審査員 ワイン・ライター

ニューヨークで金融キャリアを構築後、 生涯のパッションであるワインを、欧米のトップスクールで学び、日本人として希有な資格を数多く有するトッププロ。

ワイン教育の最高学府、Wine and Spirits Education Trust (WSET)の学位(レベル4最上位)をカリフォルニアで、上級資格(レベル3)をトップで本校(ロンドン)にて取得。更に、ソムリエ機関の世界的権威であるCourt of Master Sommeliers(ロンドン)の認定ソムリエ資格も有する。フランス留学は頻繁で、ボルドー、ブルゴーニュを始め、各地のワインスクールでフランス人と共に学ぶ。

現在は、サンフランシスコをベースに、ワインの顧問業務(日米)、連載記事の執筆と講演(日米)、品評会審査と視察(日欧米)を3本柱に活躍する傍ら、ワイン業界最高峰といわれるマスター・オブ・ワインのプログラムに所属し、MWを目指して切磋琢磨中。

2 Comments

  • natsuki mason 4月 17, 2013 at 6:06 pm

    読んでいてうらやましくて思わず書いています。年齢と共に増える体重のためにおいしいものに目をつぶる習慣がろくなものを食べられない、食べない習慣となり、それでも減らない体重、たまにはこんなぜいたくな食事をしてみたいです。

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    • yukisaito 9月 7, 2013 at 9:08 am

      コメントを頂いた方に、別途メールで日本語(及び英語)で開くワイン教室のご案内を差し上げております。9月は11日水曜日に市内のレストラン癒月(そうです、正にこの記事に書いた人々も参加します)で開催いたします。このサイトの掲示板にもアップしました。よろしかったらお立ち寄り下さいませ。

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