ナパ=ブドウ栽培地域とカベルネ目隠し試飲会(1)

14年9月8日 @Wine Institute, organized by San Francisco Wine School in association of Napa Valley Vintners

 

本日は、権威あるワイン・インスティテュート本部(サンフランシスコ市)を会場に、サンフランシスコ・ワインスクール学長のデイヴィッド・グランシーマスターソムリエ(David Glancy MS)が、ナパ・バレーAVAのレクチャーと目隠試飲会を開催。ナパ・ワインを販売、評論する専門家が招かれ、その一人として出席しました。

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デイヴィッドは、過去に私がCourt of Master Sommeliers のCertificationコースを受講、受験した際の講師でもあります。また資料などを提供したNapa Valley Vintners(NVV)のEducation Marketing Managerのマイケル・クーパーマン氏も同席。NVVは言うまでもなく、ナパ・バレーでワイナリーを営むブドウ農家、ワイン生産者が作る強力な団体で、世界的にも有名なナパ・バレー・オークションを毎年運営。地域の環境管理やナパ・ワインのプロモーションなども手がけるナパ・ワインのロビイストでもあります。

 

本日のテーマは、「ブドウ栽培地域の標高差が反映する、ワインの味わい」。ナパバレーには16のAVA(アメリカブドウ栽培地域=American Viticultural Area)が存在(ナパ郡としてみた場合は17)しますが、海抜ゼロメートルから標高700メートル強までと、そのブドウの栽培環境は多様。勿論、100以上存在するといわれる土壌/地質の違いや、霧や風の影響、丘の斜面角度、日当りなど、他のテロワール要因は多々有りますが、それらを踏まえたうえで、今回のテーマは標高の高低がワインにもたらす影響に絞っての試飲。

 

ナパといえば、カベルネ・ソービニョンが代表格。目隠し試飲した10種のワインは、すべてカベルネをベースにした赤ワインですが、残念なことに、ヴィンテージが3年(2010, 11, 12年)にまたがっていること。とりわけ11年はカリフォルニアワイン史上、唯一にして最悪のヴィンテージでもあり、10年も比較的涼しい年だったこともあって、同じワインであっても出来映えがかなり違うので、比較対象としては余りフェアーと言えない感があります。

 

また、10のワインは全て異なるAVAで作っており、既にテロワールの違いがワインに反映されています。ピュアーに標高差からくる味わいの違いを検証するのであれば、同じ地域(例えばHowell Mountain, Spring Mountain といった同じAVA)の、同じヴィンテージで、標高だけが違うワインを用意すべきでした。

 

とはいえ、それでもこういう機会は稀。出席者は一様に10のワインを目の前に、ブドウ品種(100%カベルネからボルドーブレンドまで様々)、ブドウ栽培地域(AVA)そして標高の違いを、自らの舌と経験、そして理論をベースに評価させられます。

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Yuki Saito

斉藤ゆき

Diploma WSET, Certified Sommelier, Master of Wine Program
ワイン・コンサルタント 品評会審査員 ワイン・ライター

ニューヨークで金融キャリアを構築後、 生涯のパッションであるワインを、欧米のトップスクールで学び、日本人として希有な資格を数多く有するトッププロ。

ワイン教育の最高学府、Wine and Spirits Education Trust (WSET)の学位(レベル4最上位)をカリフォルニアで、上級資格(レベル3)をトップで本校(ロンドン)にて取得。更に、ソムリエ機関の世界的権威であるCourt of Master Sommeliers(ロンドン)の認定ソムリエ資格も有する。フランス留学は頻繁で、ボルドー、ブルゴーニュを始め、各地のワインスクールでフランス人と共に学ぶ。

現在は、サンフランシスコをベースに、ワインの顧問業務(日米)、連載記事の執筆と講演(日米)、品評会審査と視察(日欧米)を3本柱に活躍する傍ら、ワイン業界最高峰といわれるマスター・オブ・ワインのプログラムに所属し、MWを目指して切磋琢磨中。
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