カリフォルニアは収穫の真っ最中!

現時点(14年10月8日)でカリフォルニアのブドウ収穫の真っ最中。既に収穫がとうに終わっている地域(暖かい南加州や、早摘みのスパークリングワイン用ブドウ栽培地域)、現在収穫中の(ソノマコーストなど冷厳な)地域、そしてこれから収穫に入る(遅咲きで完熟を要するカベルネなどの黒ブドウ品種、或は収穫を延ばすことでブドウの糖分をあげる必要のあるデザートワイン用)地域に分かれますが、これらの収穫時期が異なるブドウを生育する農家や、ワインメーカーにとって、一年でもっとも忙しい時期。

今年の収穫は、史上もっとも早く始まったと言われていますが、その理由は(1)暖冬で、ブドウの開花が早かったこと、(2)史上最悪といわれる水不足で、ブドウの実が小粒であったこと。この二つが相まって、ブドウが通常より早く実りきったというわけです。

 

ブドウを刈り取る 労働者は、世界のどの地域でも、よそからやって来る季節労働者が大半ですが、カリフォルニアもその例外ではありません。熟練した農業従事者が多いお隣のメキシコから家族ぐるみで毎年やってきて、カリフォルニア全土のブドウ地域を廻る「レギュラー」も多いのですが、近年ではこういう人達がこちらで専従のクルーになって、各農家やワインメーカーと契約を結び定住することも。

ソノマコーストで収穫まじか

とはいえ、よほどの旧家や大手のメーカーで、フルタイムのクルーを確保している一部はともかく、一般の農家は同業者とこういうクルーをシェアーしているので、思った日に収穫要員が確保できないこともしばしば。ましてや今年のように、いちどきにブドウの収穫が重なってしまった場合は、カリフォルニア各地に散らばる畑の収穫を手配するのは大変なチャレンジとなります。

ある地域では順番に熟成するはずのメルロー、シャルドネ、シラー、ピノがいっぺんに収穫期を迎え、人手だけではなくお蔵の機材が廻らずあたふたしたとか。例えば、樽にはまだ前年のワインが入っていたり(この場合、直ぐに瓶詰めをする必要有り)、ブドウを潰して収納するタンクが足りなかったりと、てんてこ舞いをしているようです。

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ちなみに「通常年」(というのは飽くまで教科書上のこと。農業は毎年違う天候の影響を受けるため、毎年イレギュラーです)の「典型的な」収穫時期は、一番早摘みのスパークリングワイン用ブドウが8月の上旬から中旬(勿論地域の温度差によりますが)、次にソービニョンブランクを始めとする白ブドウで大抵9月いっぱい、その後黒ブドウですが、品種により早め(9月)なものとかなり遅め(11月)という差があります。

Yuki Saito

斉藤ゆき

Diploma WSET, Certified Sommelier, Master of Wine Program
ワイン・コンサルタント 品評会審査員 ワイン・ライター

ニューヨークで金融キャリアを構築後、 生涯のパッションであるワインを、欧米のトップスクールで学び、日本人として希有な資格を数多く有するトッププロ。

ワイン教育の最高学府、Wine and Spirits Education Trust (WSET)の学位(レベル4最上位)をカリフォルニアで、上級資格(レベル3)をトップで本校(ロンドン)にて取得。更に、ソムリエ機関の世界的権威であるCourt of Master Sommeliers(ロンドン)の認定ソムリエ資格も有する。フランス留学は頻繁で、ボルドー、ブルゴーニュを始め、各地のワインスクールでフランス人と共に学ぶ。

現在は、サンフランシスコをベースに、ワインの顧問業務(日米)、連載記事の執筆と講演(日米)、品評会審査と視察(日欧米)を3本柱に活躍する傍ら、ワイン業界最高峰といわれるマスター・オブ・ワインのプログラムに所属し、MWを目指して切磋琢磨中。
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