ロゼワインの快進撃が止まらない!

昨年「ワイン業界の、次のホームランは何か?」という題名で記事を書いたが、その時に人気のロゼワインを失念していた。というか、ロゼが世界の注目を集めだしてから既に10年近くが経っており、話題性が見出せなかったからだろうか。不徳の至りである。同じロゼでも、いわゆるホワイトジンファンデルやら、ブラッシュワインと呼ばれる甘口のロゼではない。正真正銘のプロヴァンスのロゼである。

 

ロゼの世界的ブームに火をつけたのは、本国フランスとアメリカだ。ロゼといえば美しいサーモン色をした、辛口の南仏プロヴァンスがご本家。フランス人のワイン離れが加速して久しいが、ロゼの売り上げは、白赤ワインの低迷 をよそに上昇する一方で、今ではワインの3割を占めるまでになった。その火付け役は、ミレニアルと呼ばれる1980-1996年生まれの(これは統計者によって多少の差があるが)若者たちで、ビールやカクテルを好むいわゆる「ワイン離れ世代」だ。その彼らが何故ピンクワインに飛びついたのだろうか?

 

幾つかの要因が考えられるが、まずロゼの身軽さだろう 。超辛口から甘口まで何でもあるし、飲みやすいフレッシュさが売りだが、白ワインほど軽くもないし、赤ワインほどシリアスではない。価格帯も3ユーロから15ユーロと手ごろで、夏の暑い盛りにキンと冷えたグラスで飲むとたまらない。それとカクテルのベースとしても面白い。フランスでは特に若い女性に人気が出たようで、南仏の住人や旅行者、そして全仏で売っている手ごろなスーパーマーケットロゼも含めて、大ヒットと成った。フランスは世界で一番ロゼを生産する(7.6 ヘクトリトル)国だが、昨年は需要が上回り(8.1ヘクトリットル)ロゼを外から輸入したほどだ。お陰で、フランスは世界最大のロゼ生産、消費、輸入国となった。ちなみに輸出はスペイン、イタリアに次いで3番目。スペインとイタリアとの大きな違いは、フランスは国内で大量のロゼを消費する国だということ。

 

驚くことに、ロゼ第2の消費国はアメリカで、フランスとアメリカの2国で世界の半分のロゼを飲んでいる。というと、『だってブラッシュワインを沢山飲むからでしょう?!』と言われそうだが、それは過去の話。ワイン文化が定着してきたアメリカでは、ボージョレヌーボーやブラッシュを飲む階層(?)は減ってきている。フランスのロゼの発祥地もリゾート地だが、アメリカでのロゼワイン流行の火付け役は、ニューヨークの避暑地、ハンプトンであった。筆者も現役の金融マンの時に、夏になるとハンプトンに週末別荘を借りて、通ったものだ。経験者ならよく分かると思うが、マンハッタン族が多く滞在するハンプトンでは、ショッピングやレストランに行くとご近所さんや同僚にばったり出くわすことがよくある。要は、同じ人口が週末はビーチハウスに住んでいて、平日は市内に帰って、仕事をしているというわけだ。

 

暑いニューヨークの夏を、ハンプトンで過ごした人たちの間で愛飲されたのが主にフランスのロゼワインというわけ。これだけの話であれば、どこの国でもあることだが、そこはわがニューヨーカー達。夏が終わって自宅に帰っても、ペアリングによく合い、守備範囲の広いロゼを日常的に飲み始めたのだ。更に革新的だったのは、若い男性達がロゼを支持して、わざわざメディアに「男だってロゼを飲む!いや、男らしい男はロゼを飲もう!」と呼びかける始末。まあ、頼もしい。お陰で、全米に広がったロゼブームであるが、今ではアメリカ人のロゼ人口比率は、男女半々近くになってきているとか。

ロゼが流行るには、消費者の支持だけで無理で、生産者及び流通業者のサポート体制が不可欠だ。その点、アメリカはフランスと違い、どんなブドウも育つし、どんな品種を使っても法的に許されるので、すぐにフランスの品質にマッチするロゼを生産するようになった。お陰で今ではどこのスーパーに行っても、プロヴァンスは勿論、国産、輸入ロゼが一年中並んでいる。そうだ、今夜は久しぶりにロゼを飲もう!

 

全米のブドウ業者とワインナリーが集結!

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現在 Unified Wine & Grape Symposiumという、米国最大のワイン業界シンポジュウムに来ている。出席者は業界全てのセグメントを網羅する。ブドウ栽培、ブドウ売買、ワイン醸造、ワイン輸出入、販売業者は勿論、農園、醸造で使う全ての機材、機器の生産者、それらを作るためのリサーチ会社や科学者、学者、またワイン業界に特化している銀行や保険会社など、まさにワインの世界が一堂に会する最大の機会だ。3日に渡り、カリフォルニア州都サクラメントで1月下旬に開催される。毎年ジャーナリストとして招待され、最も新しい情報とテクノロジーを取材するという名目で、しっかり勉強させてもらっている。

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広大な会場には、数千のブースが並び、見本を見ながら使い勝手や値段などの質問ができる。例えば、新しいブドウ農園の立ち上げを考えている顧客のために、農地管理会社のブースに立ち寄り、その足で新しい苗を扱うナーサリーや、最新のトラクターなどの展示ブースを見て回る。オーガニック栽培に興味を示す顧客には、天敵を退治する鷹を貸し出す業者のブースに足を向け、話を聞く。また、日本向け輸出を企画する顧客のために、魅力的なパッケージングを探し、輸出入保険の業者からパンフレットを貰う。勿論、最新のトラクター、収穫機、ブドウ圧搾機なども見て回り、いま流行りの味わいを作り出すというイースト菌の見本や、フランス製の樽の価格の変遷、大手化学企業の商品の案内をゲットしたりする。

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こうした展示会の他に、専門家のセミナーが目白押しで、シンポジュウムの目玉である『アメリカと世界の動向』というアップデートを、毎年楽しみにしている。ワインメーカーとブドウ栽培者のためのレクチャーもぎっしりと詰まっており、タイムリーなトピックが多く、はずせない。悩みは同時に開催されるので、全てに出席できないこと。そこで人海戦術となる。要は知り合いと手分けをして、違うセミナーに出席し、後で情報(録音など)を交換するというわけだ。今年の注目は、農園における作業のオートメ化だ。間違って大統領になってしまったトランプ氏の、メキシコ人労働者に対する厳しい姿勢は、メキシコ人頼りのカリフォルニアのワイナリーを脅かす。どのような移民政策を取るかは不鮮明だが、いずれにせよアメリカ労働者の農業離れは加速し続けており、メキシコ人の労働者が確保できなくなるという前提で、農園作業のオートメ化は必須だ。上記のレクチャーと連動して、会場内のツアーも企画されている。例えば、オートメ化された機械の製造会社のブースを回ったり、醸造に使う(ワインを寝かせる)容器ばかりを見て回るツアーもある。

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その合間に、アメリカ各地で作るワインの試飲会場に足を運び、きき酒をしたり、同業者と意見の交換を行う。コーヒーブレーク中に小耳に挟んだ会話に、各地から集まったワインメーカー達が、最も効率の良いアルコール発酵について情報を交換したり、ヨーロッパから参加した出席者が、アメリカの業界についての感想を述べあったりしているのがあった。最も興味深かったのは、アメリカを始めとする、世界のワイン生産地の動向で、トランプ大統領、ブレクシットという不透明要因も相まって、なかなか興味の深い内容であった。今回も会場を歩きながら、膨大な量のパンフレットや雑誌を貰い、帰宅することになる。集めた情報は、向こう1年間の資料として、活躍してくれるに違いな

 カリフォルニアの『レアもの」ワインを味わう Tasting event for non-ABC California wines

「レアものワイン」というと、素晴らしい年(ヴィンテージ)の古酒を思い浮かべるだろうか?或は、滅多に入手できない少量生産の最高級品(スクリーミングイーグルなど)のイメージか?答えは否。『カリフォルニアの』珍しいワインというところがみそである。であれば、カベルネ、メルロー、ジンファンデルや、ピノ、シャルドネ、ソーヴィニョンなど、「当たり前の」カリフォルニアワインは該当しない。そう、この場合のレアものとは、滅多にお目にかかれないブドウ品種で作ったカリフォルニアワインのことである。

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こういう珍しいワインを生産する「つわもの」ばかりを集めた試飲会が、先月開催された。名付けてSeven % Solution。そのこころは、上記の当たり前品種が加州のワイン生産中占める割合93%に対して、「その他の品種」は、ほんの 7%という意味合いである。また、生産者を「つわもの」と評価したのは、土地(畑)代が高い加州で、無名品種を栽培してワインを作るには、多大な勇気と自信がいる。下手な土地でもカベルネやシャルドネを作っていれば、大した質でなくとも、売れるのだ。実際、ナパバレーではあまりカベルネに適さない土地でも、最も高く売れるから、カベルネに植え替えるのが常識だ。嘆かわしいことである。IMG_3033

 

プロのワインバイヤーや、ソムリエ、ワインライターが招かれたこの会の生産者リストを見て、わくわくした。私が最も敬愛するワインメーカー達が目白押しだからだ。あのアーノロバーツ(天才栽培者と天才ワインメーカー、Duncan Arnot Meyers とNathan Robertsのコンビ)を始め、加州を代表するこだわりのヴィニョロン(フランス語で、自分が栽培したブドウでワインを作る人を指す)として名高いMatthiasonご夫妻、マイナーなブドウ品種や面白い手法でワインの実験室的なワイナリーを経営するScholium Project の主催者のAbe Schoener氏など26のワイナリーが勢揃いした。ちなみに、これらの生産者に共通するのは、良心的な作り手であること、ソムリエを始めプロのファンがしっかりとついていること、そしてロバートパーカーなどアメリカの批評家に支持されて来た「ビッグワイン」、糖度とアルコール度が高い「どっしり系のワイン」の対極にある「エレガント系」で、「ヨーロッパの流れを汲む」ワインスタイルといえようか。IMG_3037

 

どんなワインを作っているかというと、例えば、近年ワイン通の間で静かなブームを呼んでいるイタリア品種のリボラジェラ(Ribolla Gialla)、アーネイス(Arneis)、フリウラーノ(Friulano)などの白を始め、ドルチェット(Dolcetto)モンテプルチアーノ(Monteulciano)バルベラ(Barbera)などの赤ワイン、そしてフランスやスペインの品種をつかった美しいワインが光る。個人的 には、仏ローヌ品種のサンソー(Cinsault)100%で作った珍しい赤ワインが好きだ。 本場フランスではブレンドに使われる品種で、ブレンドされたロゼや赤ワインが有名だが、マイナーな品種とされている。ところが、ローダイにはサンソーなどの古木が存在するので、凝縮感の高い単一品種のワインが作れるという訳だ。IMG_3031

 

他にも面白いメーカーが多々おり、全てのワインを紹介できないのが残念だ。サンタバーバラのグラハムタトマー(Tatomer)はちょっと変わり種で、オーストリアで地場のグリューナフェルトリナー(Gruner Veltliner)と人気品種のリーズリング 製造を学び、南カリフォルニアでこれらの白ワインを作っている。こういう品種が美しく育つカリフォルニアで、こだわりの若いワインメーカーが多く輩出するのは、本当に喜ばしいことだ。

こんな仕事を手がけています

ワイン・コンサルタントという名刺を差し出すと、「どんなお仕事ですか?」と聞かれることがままあります。通常はワイナリーに依頼されてワイン作りを指導するコンサルティング・ワインメーカーを指しますが、彼らは、複数のワイナリーと契約を結んで醸造の指導をし、売れっ子になると、世界各地のワイナリーを飛び廻って活躍していることから、フライング・ワインメーカー(Flying winemakers)と呼ばれています。

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私の場合は、ワインメーキングではなく、ワインビジネスの顧問業といえば、分かり易いでしょうか?顧客は日系大手企業が主で、ワイン事業の立ち上げをアドヴァイスしたり、米国の企業とマッチングをしたり、市場調査や説明会を行ったり、現地視察を代行したりします。近年は酒造業種(サントリー、キリンといった)以外の一般法人が、ワインビジネスに関心を寄せているようで、様々な引き合いや依頼を受けます。

 

例えば、隠れた名カリフォルニア・ワインを日本に輸入し、自社のネットワークでネット販売するというプロジェクトを受注。ゼロから立ち上げまでのハードウェアーとソフト双方から支援を行いましたが、販売する ワインは全て「当方のお墨付きのみ」という契約なので、質が高く値段もリーズナブルで、まだ日本で知られていないワインばかりをピックし、同社が立ち上げたネットで自ら紹介し、日本で講演会も開くという契約でした。

 

複雑なプロジェクトといえば、米国でブドウ栽培からワイナリーまでの一環業務を開始したいという企業からのリサーチ依頼。まず日本本社を訪ねて、米国ワイン業界の展望や構造を説明し、先方のバジェットやリターンが現実的に実現可能かなどを擦り合わせ、骨子を立案するに必要な情報収集を行います。その上で候補ワイン地域や畑を視察し、農園建設を専門に取り扱う建設業者や農園管理会社、また地元の農協と面談し、ワイナリー建設に必要な種々のラインセンスや規定の調査、そしてワインメーカーや農園のスタッフの目処をつけるまで、親密に関わって行きます。こういう業務は、聴取だけが目的ではなく、相手のパートナーとしての資質を見極める為に、自身の知識と経験を総動員して当たります。

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以上は典型的な日本からの依頼案件ですが、米国内での依頼は個人事業主が主。大抵はワイナリーから直接の依頼で、日本にワインを輸出する道筋を作って欲しいというもの。また、数十社のワイナリーが日本やヨーロッパでロードショーを行う場合、ワインの批評家として同行取材を依頼されたり、米国に視察にこられた政府や企業人向けのセミナーを米企業から頼まれたり。

 

最近、ちょっと面白かったプロジェクトは、ナパのシャンドン(Moet et Chandonの米国子会社)から受けた仕事。フランス国営放送が作っているドキュメンタリーに、ゲスト出演して欲しいという以来。なんでも、ジャーナリストとワインメーカーのインタビューシーンを撮りたいからと。蓋を開けたら、仏ワインメーカーに対して、インタビューするのは仏男性ジャーナリストと私の二人だけ。お陰で、30分のシーンを撮るのに、丸一日がかりでした。やれやれ。2月の下旬にフランスで放送されましたという報告とともに、ビデオを頂いたけれども、自分のフランス語を聞く勇気がなくて、まだ目を通しておりません。

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さて、最近注力しているのは加州内のブドウ畑の視察。北はソノマから南はサンタバーバラまで足を伸ばして、良い物件を物色中。とはいえ、この記事はヨーロッパに向かう機中で書いており、3月いっぱいはまた欧州各地をどさ回りです。私もフライング・コンサルタントと名乗って良いでしょうか?

 

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日本で手に入らない上質なカリフォルニアワイン!?”Great California wine” unknown in the Japan Market (bilingual article)

What would you bring to Japan when you are asked to introduce ONE high quality California wine that is not seen in the Japan market?  先月日本に品評会の審査などで、出張した時のこと。日本在住のあるトッププロに、こんな依頼を受けた。「サンフランシスコにお住まいの斎藤さんがお勧めする高品質で、日本で入手できないカリフォルニアワインを一本ご持参頂けますか?」さあ、困った。

The initial thought would be to define” high quality” wine.  My reasoning was following.  “High quality “for him” would be the same common denominators among MW/MW students which are the BLIC:”balance, length, intensity, complexity” while the wine must express the sense of place (terroir).  That definition forced me to exclude by default,”high Parker Point wines (which tend to have the SAME traits of over-ripeness though good quality) and ” CULT wine” (for the same reason and it typically does not represent terroir but winemaker’s style).

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そこで、『高品質』と『日本で入手出来ない』という部分を自分なりに定義づけた。MWの候補者で、ヨーロッパを中心にMW達と世界中の品評会などで活躍する同氏にとって、品質の定義は私と同じく、『「ワインの持つバランス、余韻の深み、凝縮度合い、複雑味」に加えて、テロワールを表現しているもの』であろう。これは同じプログラム(WSET, MW program)で勉強して来た世界のワインのプロ達の共通言語である。この伝で行くと、当然PP(パーカーポイント)の高いワインや、カルトワインは除外せざるを得ない。何故なら、そういうワインは質こそ高いが、高得点を得る為にブドウを凝縮して作る為、似たり寄ったりの味に落ち着いており、テロワールの表現からはほど遠い、「ワインメーカーの手腕の結果ワイン」ばかりだ。

My dilemma was to choose just one wine among SO many such high quality California wines.  Napa alone has over 600 wineries, so does Sonoma.  Including other high quality regions of Santa Cruz, Santa Barbara, Paso Robles, etc, how can I choose ONLY ONE wine to take?

問題は「一本」ご持参下さいという点。ナパやソノマだけでもそれぞれワイナリーは600以上在り、同じくハイクオリティを生産するサンタクルーズ、サンタバーバラ、パソロブレスを考慮するときりがない。

OK.  He said in his request, ‘because it would be difficult to bring wine being so heavy through the flight, would you please bring ONE bottle?”  That means I CAN bring several if I don’t mind it.

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ちょっと、待てよ。同氏は依頼書で「重いワインをご持参されるのは大変でしょう。一本だけ、、云々」とおっしゃっていられた。ということは、私が気にならなければ、一本以上持って行っても良いのだ!と、気がついた。は〜。

The yardstick I really wanted to stick to (no pun, intended) was the wines produced by American vigneron, not just winemaker in the cellar.  Obvious ones such as Ted Lemon’s Littorai Pinot Noir would be no brainer as any professional wine critic should certainly know and enjoy his wines.  So here is my line-up of wines that I chose.  Can you tell me which wine(s) were the hit with him and an English Master of Wine who also shared the tasting my wines together?  (to be continued)

私が固執した『ものさし』は、ブドウ栽培とワインメーキングの両方を司る”ヴィニョロン”(仏語で、英語に訳すと”winegrower”となる)。人の作ったブドウを買って、自分の蔵でワインをつくるいわゆる「ワインメーカー」を選外とした。最初に浮かぶのが、リトライのオーナーのテッドレモン。バイオダイナミック製法で畑を耕したブドウでピノを作る職人だが、有名過ぎる。ということで、以下が私が選んだワイン。このうちのどのワインが最高の評価を得たと思われますか?ちなみに味わったのは同氏の他に、日本来訪中のイギリス人のマスターオブワインも一緒でした。(ワインの説明と答えは次回)

2011 Robert Biale Black Chicken Vineyard Zinfandel Napa Valley

2008 Arkenstone Sauvignon Blanc Howell Mountain Napa Valley

2011 Arnot Roberts Bugay Vineyard Cabernet Sauvignon Sonoma Valley

2012 Stephen Vivier Gap Crown Pinot Noir Sonoma Mountain

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ディスカバー、リヴァモアヴァレー(Discover Livermore Valley)

ベイエリアの至近距離で、歴史深いワイン地域といえば、リヴァモアヴァレー(以下LVと省略)だ。その中心地リヴァモアまで、サンフランシスコから車でほんの四十分。もう一つの主要都市、プレゼントン(Pleasanton)までなら、便利なことにバート直行でやはり40分で行ける近さだ。

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にもかかわらず、観光客や業界人の足はもっぱら北のナパ、ソノマに集中し、なかなかリヴァモアに向いてくれない。というのが、LVワイン生産者協会の悩みである。その理由は、馴染みのある有名銘柄が少ないこと、地理的にSF内陸部のベッドタウンとしてのイメージが強いことであろうか。現地最大手のウェンテ(Wente Vineyards)は、国内生産量でトップ50位内にランクされるワイナリーだが、輸出市場に注力してきたこともあり、国内での知名度はモンダヴィ、ジャクソンファミリーなどに比べると、あまり高いとはいいがたい。

 

既にLVには50の大小ワイナリーが存在し、美しいゴルフ場や、質のよいレストラン、割安なホテルも完備されている。そういった実情を知ってもらおうと、LVワイン生産者協会がワインライター向けに、3日間の視察取材を企画、招聘された。

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準備された宿舎はプレゼントンの目抜き通りにある、格調高いローズホテル。小さなメインストリートには、可愛らしいブティックやレストランが並び、これなら日帰りせずに、一泊しても良いという気持ちにさせてくれる。これまではリヴァモア市内のホテルチェーン(マリオット系列など)に泊まり、ウェンテ所有の美しいゴルフ場でプレイした後は、敷地内にある質のよいレストランで夕食というのが、筆者の定番であった。正に、ウェンテ一色であった訳だ。今回案内されたプレゼントンルートや、リヴァモア市内のナイトスポット(ワインバーなど)も、割高のナパなどに比べるとリーズナブルでなかなか魅力的であった。

 

取材は、 ウェンテ家五代目当主、キャロリン氏 を中心に、大小のワイナリーオーナー達が一同に会す夕食会で始まった。同氏は、米国ワイナリーを統括するWine Instituteの現会長(持ち回り制)であり、主席醸造担当をつとめる若い甥のカールは、地元ワインメーカーのリーダー的な存在でもある 。 ウェンテ家は代々、LV 地域の自然保護に私財を投入し、また新興ワイナリーの立ち上げや技術指導に深く関わってきた。それはLV振興が現地プレーヤーすべてのメリットになることを物語っている。

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興味深かったのは、翌日行われたLVのテロワールについてのレクチャーで、一般に誤解されている「LV=暑い内陸部=大量生産ワイン」という図式を、気象資料と地域図を基に差別化したことであろうか。実際きちんと検証すれば、LVはより内陸部のセントラルバレーとは一戦を画す、海からの風や霧が届く地域であり、気候的にはナパバレーに近いといえる。そのあとに訪れたブドウ畑の高台に立ち、LVを一望して納得した。

 

LVは主に、カベルネ、シャルドネ、プテットシラーやソービニョンブランといった人気品種を生産。価格的には、ナパ、ソノマに比べると割安だが、なかにはスティーヴケント のリーネッジ (linagewine)という$200相当の高級ワインもある。LV生産者協会のサイト(www.LVwine.org)に詳細があり、一度気軽に立ち寄ってみることをお勧めする。IMG_3145

ナパを見直してみる

80年代から通い続けたナパ。この35年の変遷はナパの成功への歴史でもある。いまや世界的な名声を得て、ボルドーと並び評されるほど、押しも推されぬ地位を築いたナパヴァレーではある。が、ナパもボルドーと同じく、その名声に酔いしれているわけではなく、日々の精進に励んでいる。

ナパを80年代から見いだし、通って来た身としては、改めてナパヴァレーと向き合う一年にしたいと思う。今更ナパ?それでもナパ!改めてナパに通って見れば、今まで見いだせなかった白ワインのナパ。気がつきもしなかった畑。はやりナパは深い!と思わせる今日この頃。

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ブドウ畑の標高差と、出来上がったワインの関係について?ナパのカベルネの場合(1)

本日は、権威あるワイン・インスティテュート本部(サンフランシスコ市)を会場に、サンフランシスコ・ワインスクール学長のデイヴィッド・グランシーマスターソムリエ(David Glancy MS)が、ナパ・バレーAVAのレクチャーと目隠試飲会を開催。ナパ・ワインを販売、評論する専門家が招かれ、その一人として出席しました。

 

デイヴィッドは、過去に私がCourt of Master Sommeliers のCertificationコースを受講、受験した際の講師でもあります。また資料などを提供したNapa Valley Vintners(NVV)のEducation Marketing Managerのマイケル・クーパーマン氏も同席。NVVは言うまでもなく、ナパ・バレーでワイナリーを営むブドウ農家、ワイン生産者が作る強力な団体で、世界的にも有名なナパ・バレー・オークションを毎年運営。地域の環境管理やナパ・ワインのプロモーションなども手がけるナパ・ワインのロビイストでもあります。

 

本日のテーマは、「ブドウ栽培地域の標高差が反映する、ワインの味わい」。ナパバレーには16のAVA(アメリカブドウ栽培地域=American Viticultural Area)が存在(ナパ郡としてみた場合は17)しますが、海抜ゼロメートルから標高700メートル強までと、そのブドウの栽培環境は多様。勿論、100以上存在するといわれる土壌/地質の違いや、霧や風の影響、丘の斜面角度、日当りなど、他のテロワール要因は多々有りますが、それらを踏まえたうえで、今回のテーマは標高の高低がワインにもたらす影響に絞っての試飲。

 

ナパといえば、カベルネ・ソービニョンが代表格。目隠し試飲した10種のワインは、すべてカベルネをベースにした赤ワインですが、残念なことに、ヴィンテージが3年(2010, 11, 12年)にまたがっていること。とりわけ11年はカリフォルニアワイン史上、唯一にして最悪のヴィンテージでもあり、10年も比較的涼しい年だったこともあって、同じワインであっても出来映えがかなり違うので、比較対象としては余りフェアーと言えない感があります。

 

また、10のワインは全て異なるAVAで作っており、既にテロワールの違いがワインに反映されています。ピュアーに標高差からくる味わいの違いを検証するのであれば、同じ地域(例えばHowell Mountain, Spring Mountain といった同じAVA)の、同じヴィンテージで、標高だけが違うワインを用意すべきでした。

 

とはいえ、それでもこういう機会は稀。出席者は一様に10のワインを目の前に、ブドウ品種(100%カベルネからボルドーブレンドまで様々)、ブドウ栽培地域(AVA)そして標高の違いを、自らの舌と経験、そして理論をベースに評価させられます。

 

ナパ バレー アップデート

つい最近、ナパを襲ったマグニチュード6の地震については、発生直後に自分のフェースブック(https://www.facebook.com/yukisaitosf)でアップデートしました。世界中の方々から「ナパは大丈夫?」と問い合わせを頂きましたが、読者の皆さんも既にご存知の通り、人的被害もワイン業界が「実質的」に被った被害も、最小限で済んだのは、幸いでした。

今では世界を代表するワイン地域として、質、値段ともにボルドー、ブルゴーニュと肩を並べるナパ・バレーですが、生産量はカリフォルニア州の4%、世界の中ではほんの0.4%に過ぎません。

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ちなみに、行政地区のナパ郡ではなく、「ナパ・バレー」というアメリカブドウ生産地域(American Viticultural Area略して AVA)に認定されているのは、今回震源地となったアメリカン・キャニオンを最南東とし、ソノマとナパにまたがるロス・カーネロスを最南西とすれば、北の境界はカリストガで、この南北約50キロにまたがる細長い地域に、16のAVAが存在します。(郡として数えると17)。大きさも形状も、フランス、ブルゴーニュの最高畑が並ぶコートドールを彷彿させます。

 

東西の境界線は、西のマヤカマス・マウンテンズと東のヴァカ・レンジという、丘と言った方がしっくりする低い二つの山脈で、距離にしてせいぜい平均5キロ幅。この山に挟まれた盆地(バレー)の真ん中にハイウェイ29号線が走り、両側に林立するワイナリーは古くからナパを代表するものばかりで、モンダビ、オーパス・ワン、ガーギッチ、イングルヌックなど、数え上げたら切りがありません。29号線の南から北に上がると、ヨントヴィル、オークヴィル、ラザフォード、セントヘレナという代々のカベルネの名勝地が見えます。

 

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一昔前までナパの中心地であった、セント・ヘレナの可愛らしい目抜き通りを抜け、温泉とスパで有名なカリストガまで北上する地域は、ナパ・バレーでもっとも暑い場所。逆にカーネロスに向かって南下するほど、涼しくなるのがナパの特徴です。それは、すぐ南のサンフランシスコ湾から這い出して来る、朝夕の涼しい霧と風のせい。

 

湾に一番近くて涼しいカーネロスでは、昔からブルゴーニュ品種(つまりはシャンパーニュ品種と同じ)のシャルドネとピノノワールが、暑い盆地でありながら、朝夕の涼しい空気がながれこんでくる地域(ハイウェイ29号線と、平行して走る美しいシルバラド・トレール沿い)にはボルドー品種のカベルネとメルローが栽培されてきました。

 

近年、とみに注目される5つの山AVAは、西のマヤカマス山脈の南から数えてマウント・ヴィーダー(カーネロスに続く冷厳な気候で、抑えたトーンのワインを生産)、スプリング・マウンテンとダイアモンド・マウンテン(双方とも力強いカベルネ、メルロー、ジンファンデルを生産)、東のヴァガ山脈も南から追ってアトラス・ピーク(生産者が希少で入手が難しい)とハウウェル・マウンテン(パワフルなカベルネと、高級ワインの生産地)。山で栽培されるカベルネを総称して「山カベ」と言いますが、いまでは平地の老舗に負けず相当の値段をつけています。

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