良質でリーズナブルなカリフォルニアワインを探す

カリフォルニアワインの質と評価が、世界的に認知されたのは喜ばしい。しかしながら、高騰し続けるワインの値段が悩ましい。 そんな中で、高品質を保ちつつ、値段をリーズナブルに抑えたワイナリーを探し、日本に紹介する仕事をしている。こちらのメガネにかなったワインを見つけると、オーナーやワインメーカーを訪問し、ヒアリングをする。その上で、彼らに相応しい日本でのパートナーを確保し、輸出する道筋をつけてあげるのだ。

選ぶ基準は、 単一品種(シャルドネ、ピノノワールなど)であれば、ブドウの個性とテロワールがしっかり表現されたもの、ブレンドワインなら、作り手の個性とバランスが良いものを探している。大手有名メーカーや、カルトワインという法外に高いワインは敬遠し、ワインの好きな人が、気軽にそして頻繁に楽しめるワインが私のテーマだ。結局、小規模及び家族経営の、手作り感のある作り手が多くなる。個人的には、エレガントでヨーロッパ的な「カリフォルニアワイン」を好むが、フルーティーでどっしりとしたワインのニーズも根強いため、幅広いスタイルを紹介している。 そんなワインを、少しずつ紹介していこうと思う。

初回は、<strong>Von Holt Wines (ヴォンホールト)</strong>という サンフランシスコ市内にある小さなワイナリー。夫婦がリタイアした後、立ち上げた。クリス(Chris)は元シークレットサービス、パム(Pam)は元ダンサーという変わった経歴の持ち主だが、ワインにかける情熱は本物だ。そのワインを手掛けるのは、John Fonesという元弁護士の醸造責任者だ。3人に共通するのは、ブルガンディー(ピノノワール、シャルドネ)とローヌ(ヴィオニエ、シラー)品種を愛し、適度に高い酸味と果実味のバランスの良い、デリケートなワインを好むこと。ブドウはソノマバレーの中でも、冷厳な一等畑から 買い付けている。 彼らのワインに出会ったのは、数年前に出席した Family Winemakers of Californiaの試飲イヴェント。当時、某企業の顧問として、日本でのワインクラブの立ち上げに関与しており、質の高いシャルドネを探していた。数百の零細(家族経営)ワイナリーが出店している中で、ヴォンホールトのワインは別格だった。値段を聞くと、小売価格で$38という。高名な$65以上の ワインと比べても、全く引けを取らない質だ。しかも、大手企業やスーパーマーケットブランドの濾過ワイン(磨きすぎて、色ばかりキラキラしている大味ワイン)と違い、フィルターをかけない正真正銘の手作りワインだ。

数日後、SFで彼らのワイナリーを訪問し、改めて味と質を確認した。ワインメーカーのジョンとも会い、ワイン造りの手法と考え方を聞いた。以来頻繁に蔵に通い、彼らのワイン造りを見守るとともに、新しいヴィンテージを試飲してきた。ぶれない味というのは、大切な要素だからだ。ソノマから収穫したブドウが到着する日には、ワイナリーに足を運び、運搬されたブドウの質を確認。彼らの丁寧な選別作業にも立ち会った。こういう時間を共有しながら3人の人となりと、日本に進出する夢が本物か、自分なりに観察してきた。そして、彼らの作るワインを順次日本に紹介している。今回紹介するワインは、アメリカでは直接Vonholtwines.com のウェブサイトで購入できる。ちなみにピノノワール、シャルドネはWine Enthusiastの90点台の高得点の他に、日本の国際ワイン品評会(<a href=”http://www.sakuraaward.com/jp/result/2017.html”>Sakura Japan Women’s Wine Awards 2017</a>)ではそれぞれダブルゴールド、シルバーに輝いた。ワインメーカーのJohn Fonesの個別銘柄のホワイトブレンド(Cellars 33 The Betty 2015)も同品評会でゴールドを受賞し、その質の高さが認められた。尚、<strong>Cellars33 (セラーズ33)</strong>のワイン(https://www.cellars33.com)も日本市場に紹介を始めた。

Von Holt Winesの推奨ワインとアメリカでの価格は以下のとおり。Suacchi Piot Noir $44 (ダブルゴールド), Sonoma Coast Piot Noir $35, Heintz Family Chardonnay $35(シルバー。白ワインだが、無濾過ワインなのでデカンタを勧める)Viognier Tera Alta Vineyard $25(日本食と寿司の相性が抜群)Syrah Halcon Vineyard $30(来月公開)各種の辛口ロゼ$20

また、Cellars 33お勧めワインはローヌ品種のブレンドも美味しいThe Betty White Wine$26 (ゴールド) ロゼ$20、及び各種ピノノワール$33~$42

(これらのワインの日本でのご購入は <a href=”mailto:info@fcellars.com”>info@fcellars.com</a> へコンタクト下さい。)

2011 Ancient Peaks Oyster Ridge Red Blend

IMG_2173 Small2011   Ancient Peaks Oyster Ridge Red Blend      Paso Robles, California

製造元                        エインシャント・ピークス・ワイナリー

製造年                        2011年

ブドウ品種                カベルネ・ソービニョン 48% メルロー 44%

マルベック 4% プテット・シラー 4%

アルコール度数        14.2%

ブドウ生産地         パソ・ロブレスAVA マーガリタ単一畑

ワイナリーがあるパソ・ロブレスというブドウ栽培地域(AVA)は、サンフランシスコとロサンジェルスのちょうど真ん中に位置します。同社は太平洋側に近い小高い丘に、千エーカーという 広大な自社畑(マルガリータ・ヴィンヤーズ)を保有。土地柄、海からの冷たい風や霧の影響を受けるため、昼夜の温度差が大きく、ブドウがゆっくりと熟成。更に化学肥料を最小限に抑えた「オーガニック農法」を長年実施しているため、質の高い優良なブドウが出来ます。

同社のワインは、高品質でありながら、ナパに比べて低価格です。これが出来るのは、同業他社と違い、ブドウの全てを自給自足できること。つまり、ブドウの質で決まるワインの質を、自らがコントロールできることにあります。更に、コストの上昇が止まらない北のナパなどと比べ、比較的物価の安定したカリフォルニア中部(セントラルコースト)に位置することも見逃せません。

11年はカリフォルニア初といわれるほど厳しい(寒い)ヴィンテージで、ブドウがきれいに熟さず、農家の良心とワインメーカーの手腕が問われた年。同社も通常はカベルネの比率が高いブレンドを作りますが、同年は美しく実ったメルローを多くブレンドし、エレガントなワインに仕立てました。

おいしく頂くには、飲む1時間前にデカンターするか、コルクを抜いてそのままにしておくと、タンニンがこなれ、味わいが広がります。そのまま室温でワインだけ頂いても、肉料理とマリアージュしても、きっと満足されるでしょう。

果実味            中

甘味                辛口

酸味                中プラス

渋み                中

2012 Dashe Zinfandel Florence Vineyards

IMG_2177 Small 2012   Dashe           Zinfandel        Florence Vineyards

醸造元                        ダッシュ・セラーズ

醸造年                        2012

ブドウ品種                ジンファンデル98% プティット・シラー2%

アルコール度数        14.3%

ブドウ生産地            ドライ・クリーク・ヴァレーAVA フローランス単一畑

 

ジンファンデルはカリフォルニアを代表するブドウ品種。アメリカ人がもっとも気軽に飲めるワインでしょう。ダッシュが作るジンファンデルは、フルーツ味が優しく、酸味がしっかりとあるエレガントなヨーロパ風のワイン。 地元カリフォルニアのソムリエに、絶大な人気を誇ります。

ラヴェンダーやスミレ、黒こしょうやクローブといったドライフラワーとスパイスが香りたち、ブラックベリーやブラックチェリーがそれに続きます。舌に載せるとダークチョコ、ミネラル、そして赤いベリーが立ち上がって、複雑な味わいが尾を引きます。

このままカクテルとして飲んでもおいしいワインですが、焼き鳥や焼き肉など、タレを使った肉料理とあわせると、おもしろいかもしれません。

 

果実味            ブラックベリージャム

甘味                辛口

酸味                中プラス

渋み                低

2012 Von Holt Suacci Vineyard Pinot Noir

IMG_2171 Small2012            Von Holt      Suacci Vineyard         Pinot Noir

醸造元                                    ヴォン・ホールト・ワインズ

醸造年/ヴィンテージ        2012

ブドウ品種                            ピノノワール100%

アルコール度数                    13.7%

ブドウ生産地                        ソノマ・コーストAVAスアチ単一畑

 

カリフォルニア州外ではまず買えない少数限定生産のブティック・ワイン。手作りワインだけに可能な丁寧な製法で、 ワインメーカーのジョンフォーンズが丹誠込めて作ったピノ。どこでも買える、ブレンドワイン(カリフォルニア各地のブドウを混ぜて作ったカジュアルなワイン)とは別格で、優良な単一畑スアチのピノで作っているため、スアチ/ソノマコーストの土壌と気候を素直に反映する「テロワールワイン」です。

現在では、ブルゴーニュと並んで世界的な名声を浴びるソノマコーストのピノですが、その中でも希少価値の小数生産ワインをお楽しみ下さい。

12年は気候の良い年(ヴィンテージ)で、ブドウが美しく育ちました。焼きたてのチェリーパイのアローマが漂い、口中に含むとまずそのスムーズな質感が広がります。そして良質のピノノワールが持つ、スパイシーな赤いベリー(クランベリー、ザクロ)が、フレッシュな酸味を伴って、長く尾を引きます。やはり大きめのブルゴーニュグラスでいただくと、更に香りが広がり、味わいがふくらみます。

果実味            高度にフルーティーな凝縮感。空気に触れさせることで更に香りも味わいも膨れる

甘味                辛口

酸味                中プラス

渋み                低

2012 Von Holt Chardonnay Heintz Vineyards

IMG_2175 Small2012            Von Holt      Chardonnay               Heintz Vineyards

醸造元                                    ヴォン・ホールト・ワインズ

醸造年/ヴィンテージ        2012

ブドウ品種                            シャルドネ100%

アルコール度数                    13.0%

ブドウ生産地                        ソノマ・コーストAVAハインツ単一畑

 

カリフォルニア州外ではまず買えない少数限定生産のブティック・ワイン。手作りワインだけに可能な、丁寧な製法で、 ワインの旨味を取り除いてしまうフィルターをかけずに、旨味を凝縮。そのため、きらきらと光り輝く大量生産ワインと違い、多少の濁りと澱が残っています。 ワインを冷やしすぎるとガラスの破片のようなクリスタルが出て来ますが、これも勿論無害。プロの間では、このクリスタルがあるワインは「優良なワイン!」と喜びくらいですが、もし気になるようでしたら、茶こしなどに通して、排除下さい。

飲む一時間くらい前にはボトルを立てて、澱を底に沈めておき、デカンタしてもよし、そのままそっと注いでもよし。冷やしすぎないように注意し、大きいブルゴーニュグラスで飲むと、ぐっと香りと味わいに広がりがでます。

不濾過ワインなので、香りも味わいもとてもパワフル。香り立つ蜂蜜、バター、白檀とぎっしりと凝縮した複雑な果実実(アプリコット、洋梨のコンポート、ベークトアップルなど)が絡み合い、飲み手を圧倒します。

冷厳な気候の「優良な単一畑」のブドウで作っているため、酸味もしっかりと高く、口当たりは辛口。キレのあるフィニッシュは、長い間口中で尾を引きます。

果実味            高度にフルーティーな凝縮感。空気に触れさせることで更に香りも味わいも膨れる

甘味                辛口

酸味                中プラス

渋み                無し

 

Cuvaison Estate Wines  ワインリビュー   

ブドウの葉が赤、黄色、茶色に色づき始めたカーネロス。ナパバレーとソノマバレーにまたがる唯一のアメリカブドウ栽培地域(AVA)で、気候的には一番涼しい場所。故に紅葉もナパバレーの北よりも、早めに始めります。

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この地域で最も有名なワイナリーは、お城のようなに威風堂々としたドメイン カーネロス。スパークリングワインの有名どころですが、その向かい側にあるのがこのキュヴェゾン エステート。本日はアポなしでぶらっと立ち寄り、名刺を見せて、一通りにワインの試飲をさせてもらいました。

 

わたしたち業界人 (評論家、ソムリエ、レストランのオーナー、酒屋、卸売り業者、ジャーナリストなど)は、通常ワインメーカーやオーナーにアポを入れると、3時間くらの時間をとってくれて試飲、ツアー、質疑応答につき合ってくれますが、こうして名刺一枚もって、ぶらっと入ることもあります。

 

本日試飲したのは以下の銘柄。総じて、質のよりブドウを栽培し、衛生的なお蔵で、良心的なワインメーキングをしているというのが、グラスを通じて伝わって来るワインでした。

Cuvaison winery

**         2012 Kite Tail Chardonnay$42 (all retail pricing quotes小売価格)

カーネロスの典型的なシャルドネと言えるでしょう。きれいに熟れたシトラス、リンゴ、梨のコンポートに、フレンチオーク(新樽50%使用)から醸し出された白胡椒やバニラが美しく混ざった一品。余韻に仄かな生姜、パイナップルのスパイシーさや甘さが尾を引きます。

 

The wine in glass demonstrates 100% malolactic fermentation in partial new French oak (+ ageing in mixed barrels) with its round citrus acidity, vanilla and white pepper notes with creamy mouth feel. Apparently ripe vintage with clean, well ripened (but not overdone) grapes. I can taste the grapes being very clean and healthy. Minimum intervention in the cellar is evident.

 

Good typicity of the Carneros Chardonnay. Finish is long with spicy ginger and fresh pineapple among apple, pear and peach. Good commercial value wine.

 

**         2012 Estate Pinot Noir         $38

きれいなルビーのワインから、華やかな赤いチェリー、グリーンリーフ、ベーキングスパイスの香りがたちます。口中でもチェリーとスパイスが交錯しながら、柔らかい酸味と穏やかな苦みを醸し出します。優しく楽しいワインですね。

 

This is one style that Carneros Pinot Noir can offer; mild red cherry acidity, just enough slight zippiness from this grape variety (not spicy/green from wholecluster fermentation which some French PN lovers like) and good balance. Wholesome and enjoyable wine, particularly for entry level PN drinkers. Clean grapes and ripe juice (good vintage plus some bleeding).

 

**+      2012   Spire Pinot Noir         $48

ひとつのクローン(115)をシングルブロックで栽培したブドウから作ったレアワイン。前述のPNに比べると心地よい「青臭さが残る」より玄人好みするピノスタイル。カリフォルニアのピノノワールの一つの典型である「熟した(但し昨今の熟しすぎたものとは一線を画す)」「きれいな」ブドウを使って丁寧に作ったワイン。

 

This is a single block, single clone Pinot, a step up from the previous Estate Pinot. Longer new barrel (50% new French) aging for 16 months added the weight and complexity while the varietal greenness also enhances the flavor profile for Pinot lovers. Ripe clean wine of the New World style and not overdone. Good stylistic balance.

 

*          2012 Estate Syrah               $38

 

ピノとシャルドネばかりが伝統的に有名なカーネロスですが、実は質の高いシラーも少量作っています。オーストラリアのシラーズほど「どっしり、がっつり、フルボディ」ではありませんが、本家本元のローヌ(フランス)のシラー のような硬派なワインでもありません。そう、丁度その中間のフルーティーさと、シラー品種特有の骨っぽさもありますが、どちらかというとフェミニンなワイン。

 

This is closer to Syrah- style wine in California version than Shiraz of Australia (thus properly named on label) Not-tinted (unexpectedly) legs of this deep purple wine suggests conscientious winemaking practice of no over-extraction and no over-maceration.

 

Faint earth, leather and dried violet varietal characters are due to NW version while sweet spices of clove, nutmeg are infused into black and red jams. The comfortable level of stem zippiness made me imagine that the wine might have some inclusion of very ripe stems but I was told not.

 

2011 Brandlin Estate Cabernet Sauvignon           $60

 

11年という気候的に問題が多かったヴィンテージのワインですが、全く問題を感じさせない出来です。但し、ちょっと旨味成分(味の素のような濃い味わい)が高い気がしますが、全体的にカリフォルニアのカベルネの典型ともいえるブラックベリージャムを彷彿させるワインです。

 

Blend = Cabernet Sauvignon 85% +Petit Verdot 9% + Cab Franc 6%

 

 

Before tasting it, I noted the problem vintage of 2011 when many California wines were heavily man-handled. This wine, does not give me that impression though a bit too much MSG-like umami flavors persisted on palate. Ripe jammy black fruit with fresh acidity and well integrated good tannins. Decent wine for bad vintage.

 

**    2011 Henry’s Keep Proprietary Red Wine $98

 

同じ年のブドウ比率の似通ったボルドーブレンドですが、より良い(熟した)ブドウを選んで作った質の高いワインです。上記に比べて、旨味成分が抑えられていて心地よく、またフレンチオークの新樽を更に多く使って、より長く寝かせたワインだということが、分かります。

 

また、双方の赤ワインのブドウは、エレガントなブドウを育てるマウントヴィーダーAVAの自社畑のブドウを使っております。畑は標高1200フィートという高さのため、海からの適度な霧と、東向きの質の良い陽光を受けてゆっくりとブドウが成熟します。

 

難しい年だったということを全く感じさせない出来映えです。

 

 

Blend = Cabernet Sauvignon 81% +Malbec 15% +Petit Verdot 2% + Cab Franc 2%

 

The Bordeaux grape varieties are all planted over (or partially over) the fog line of 1200 feet above Mt. Veeder in the own vineyards. Even though 2011 was a tough year, I can taste the grapes ripened and healthy from the glass. Just enough umami flavors of this black currant black berry toned blend with balanced structure.

 

I can also taste slower ageing in higher ratio of French new oak barrels with fragrant vanilla and mocha, infused with dried violet and plummy jam. Delicious.

Cuvaison wines

 

 

 

こんなワインはオリジナルなギフトに最適!

以前にブログで「パリの審判」についての記事を書きました。それでふと思ったのは、「典型的な」或は「歴史的な」カリフォルニアワインを贈答したいと思った場合に、「パリの審判ワインセット」なんていうのが有っても良いのでは?と思い至った次第。

 そもそもカリフォルニア・ワインが、ボルドーやブルゴーニュと並んで、世界最高峰と認知されたのは比較的最近の話。そのきっかけとなった1976年の『パリの審判!』(Judgment of Paris)といわれる目隠し審査で、当時無名だったカリフォルニア・ワインが、並みいる フランスのシャトーを凌駕して、赤、白ともに最優秀賞に選ばれたばかりではなく、上位を総なめしたのでした。

 世界最高峰のブルゴーニュの白ワインを排して、シャルドネ部門で優勝に輝いたのは「シャトー・モンテリーナChateau Montelena」。今も実在するカリストガの老舗ワイナリーですが、実際にこのシャルドネを作ったのは当時のワイン・メーカーだったマイク・ガーギッチ翁。そうです、あの現ガーギッチ・ヒル(Grgich Hills)のオーナーで、故ロバートモンダビ氏と並ぶナパ・ワインの父。90歳を過ぎた今でも、オーガニックのブドウ畑を歩き回り、あのシャルドネを始め、ナパ独特のフュメ・ブランクFume Blanc(ソーヴィニヨンブラン)など、クリーンで美しいワインを作っています。

 その他に入賞したシャルドネは、上位からChalone Vineyard、Spring Mountain Vineyard、Freemark Abbey Winery、 Veedercrest VineyardsにDavis Bruce Winery。ガーギッチを始め、皆リーズナブルなお値段を維持しているのは、嬉しい限りです。

 赤ワイン部門で並みいるボルドー・シャトーを押さえて優勝したのは、 スタッグズ・リープ・ワイン・セラーズStag’s Leap Wine Cellars。今でも、古き良きナパのエレガントなカベルネを作っていますが、おなじカエルの名とレベルのついたFrog’s Leapと間違えないで下さいね。

 他に入賞したワイナリーはRidge Vineyards (Monte Bello)、Heitz Wine Cellars (Martha’ Vineyard)、Clos du Val Winery、Mayacamas VineyardsにFreemark Abbey Wineryとすばらしい老舗がずらり。リッジとハイツは、モンテベロとマーサズ・ヴィンヤードという単一畑の銘柄が優良。サンタ・クルス在のリッジは日本の製薬会社が保有するワイナリーですが、古木から作るジンファンデルが有名です。 白赤と揃えて「パリの審判ワイン!」として贈るなんて、ちょっとおしゃれじゃないですか?

 

コスパの素晴らしいワインを見つけた! Introducing Anciet Peaks from Paso Robles

製造元  エインシャント・ピークス(Ancient Peaks 略してAP)とパソ・ロブレスAVAについて Introducing Ancient Peaks Winery and Paso Robles AVA 

Ancient Peaksのブースにて

ワイナリーがあるパソ・ロブレスというブドウ栽培地域(AVA)は、サンフランシスコとロサンジェルスのちょうど真ん中に位置します。APは太平洋側に近い小高い丘に、千エーカーという 広大な自社畑(マルガリータ・ヴィンヤーズ)を保有。畑は土壌や気候、日照角度の違いなどで、表現の異なるブドウが出来るため、それらを細かい「ブロック」に区分けしています。

 土地柄、サンタルシア山脈と、海からの冷たい風や霧の影響を受けるため、昼夜の温度差が大きく、ブドウがゆっくりと熟成。更に化学肥料を最小限に抑えた「オーガニック農法」を長年実施しているため、質の高い優良なブドウが出来ます。

 同社のワインは、高品質でありながら、低価格です。これが出来るのは、同業他社と違い、ブドウの全てを自給自足できること。つまり、ブドウの質で決まるワインの質を、自らがコントロールできることにあります。更に、コストの上昇が止まらない北のナパなどと比べ、比較的物価の安定したカリフォルニア中部(セントラルコースト)に位置することも見逃せません。

 最近は様々な業界紙や評論家が、注目を始めているワイナリーであり、現時点ではカリフォルニアの隠れた宝石といえるでしょう。

 

Ancient Peaks            2011   Sauvignon Blanc        Paso Robles, California

製造元                    エインシャント・ピークス

製造年                    2011年

品種構成              ソービニョン・ ブラン 100%             

産地AVA              カリフォルニア セントラル・コースト パソ・ロブレス

 

ブリリアントなレモン色 で、アローマはもぎたてのライム、グリーンアップル、レモンの葉、アサツキなどフレッシュな果実とハーブの青臭さ混ざり合い、白い花の香りと、白い石のミネラル感が新鮮です。

 フレッシュな柑橘類の酸味に白こしょう、ジンジャー、ハラペーニョ・ペッパーといったスパイスが加わり、グレープフルーツやビターメロンの余韻が残ります。ワインは冷やして魚介類や、レモンチキンなどと一緒に頂くと、食が進みそうです。

 

Ancient Peaks            2010   Merlot                                     Paso Robles, California

製造元                    エインシャント・ピークス

製造年                    2010年

品種構成              メルロー 100%           

産地AVA              カリフォルニア セントラル・コースト パソ・ロブレス

メルロー品種100%の単一品種ワインですが、同じメルローとはいえ、マルガリータ・ヴィンヤーズの3つのブロックから収穫された味わいの異なるブドウをブレンド。ブロック4のメルローは酸味の高いフレッシュな赤い果実が特徴。ブロック5は黒と赤の果実(サクランボやベリー)が等分に混ざった味わい、そしてブロック7は凝縮度が高く、熟れた黒い果実(ブラックプラム)。このブレンドにより複雑さとバランスを確保しました。

 コントロールされたエレガントさが特徴で、フレッシュな酸味とタニンが食欲をそそるワイン。ポーク、チキン照り焼きなどの肉料理の他に、アップル、パイナップルソースを添えた肉、魚料理にも相性がよいでしょう。

 

 Ancient Peaks            2010   Cabernet Sauvignon             Paso Robles, California

製造元                    エインシャント・ピークス

製造年                    2010年

品種構成              カベルネ・ソービニョン 91% カベルネ・フラン 4% マルベック3%                                           プティ・ヴェルド2%

産地AVA              カリフォルニア セントラル・コースト パソ・ロブレス

 

今でこそ、カリフォルニアのカベルネといえば、ナパの「骨太、超凝縮、高アルコール」に代表される「マッチョマン・ワイン」が主流となっていますが、90年代まではフランス嗜好に近い「エレガント、フェミニン、低アルコール」ワインを作っていました。

 

そしてこのワインは、そんな昔のナパのカベルネを彷彿させるエレガントなワイン。カベルネ品種独特の、黒い果実の凝縮感を有しながらも、タッチは飽くまで優しげ。加えて、ボルドー右岸を思い起こさせる 赤い果実や(レッド・キュラント、レッド・チェリー)や、スパイス(アニス)、ココア、ヴァニアなどが加味された、素敵な一品。ワインだけ頂いても、肉料理とマリアージュしても、きっと満足されるでしょう。

Ravenswood 2010 Old Vine Lodi Zinfandel

 

醸造元                                      レイヴァンズウッド  

醸造年                                      2010年 

 

品種                                           ジンファンデル

 

葡萄産地                            カリフォルニア州ローダイ 

 

 

 

カリフォルニアの地ぶどう、ジンファンデルはブラックベリーとラズベリー、そしてブルーベリーという全てのベリーを混ぜて作ったジャムのような深い味わいと、ほどよいタンニンが魅力。この老舗メーカーは樹齢の古木から葡萄を収穫。より深い味わいをお試し下さい。

 

 

 

Chateau St-Jean 2010 California Cabernet Sauvignon

 

醸造元                                      シャトー・セント・ジーン 

醸造年                                      2010年 

 

品種                                           カベルネソーヴィニョン

 

葡萄産地                            カリフォルニア州

 

 

 

お陽様をたっぷり浴びたブラックベリーとサクランボをチョコレートで包んだよう。そしてほんのりとしたココアとナツメッグの香りが口中に広がるカリフォルニアらしいワインです。