赤ワインの試飲会で、歯が真っ黒になっちゃた!


本日は、久しぶりにウィステリア ヒロと2人で、業界の試飲会に出席してきました。今回のスポンサーはカリフォルニアのカベルネ生産者協会。わたくしは流石にプロ?で、しっかりと紫色のワンピースを着用し、ソムリエバッジ、WSET上級取得者バッジなどの、業界のメダル?を付けて準備万端。

ウィステリア ヒロは?というと、敵もさるもの。あっぱれにもちゃんと濃いめのシャツを着用して来ています。

ん?意味が分からないって? カベルネは赤ワインの中でも特に濃い赤色。そして、試飲会では少なくとも数十種類のワインを、混雑している会場で、人の波をかき分けながら、飲みます。(私は勿論、飲まずに吐き出します) といったら、ガッテンして下さいましたでしょうか?

そうです。必ず、アクシデントは起こるのです。もっとも、人とぶつからずとも、一番起こり易い粗相は、自分で試飲の為にグラスを廻しているき。勢い余って、こぼす事が多々あるのです。しかも、大抵は一番目立つ胸元に、ぴちゃっ!といきますね。

という訳で、赤ワインの試飲会には赤っぽい、或は黒っぽい洋服を着ていくというのは、業界の常識なのですね。

ところで、試飲会から帰宅後にウィステリア ヒロからパニックコールを受信。『ゆきさん、自分の歯をみて、ぎょっとしました。この真っ黒な歯を、どうやって手入れしたらいいもんですかねえ?」とのグッド クエスチョン!

赤ワインの試飲会の後は、歯が真っ黒に染まります。まずは、うがいをしっかりすること。但しその際には水、或はぬるま湯だけで、歯を磨かないことです。タニンや酸が歯の表面を覆っているので、気持ちが悪い(し、見栄えも悪い)のは分かりますが、歯ブラシや歯磨き粉(即ち、研磨剤)を使って、直ぐに歯磨きをすると、歯を痛めます。

一番問題なのは、タニンは歯の隙間や、歯茎に入り込むので、丁寧にデンタルフロスで歯の間をきれいにすること。そして、ゴム製の楊枝で、歯の生え際と歯茎の合間を、なぞるようにしてきれいにする事です。1時間くらいたったら、歯磨きをしても良いでしょう。

また、白ワイン、特にシャブリのように酸味がとても高い白ワインの試飲会の後は、まず歯に付着している酸をゆすぐようにして落とし、これも直ぐに歯磨きなどしないことです。

結論! 試飲会の後のデートは控えましょう。或は、口を開けて笑う事は、禁止?

ちなみに、ワインのプロはデンタル クリーニングに頻繁に行き、歯にはとてもお金をかけていますよ。

ワインのおいしい飲み方 その2 温度が味を大きく変えます!

ワインのおいしい飲み方  その2  温度が味を大きく変えます

 

レストランに行って、ワインなど色々なお酒をオーダーしますが、出てくるたびにがっかりするのはその温度。

 

サンフラン市内のミッシェラン星付きレストランで、地元ナパのスパークリングワインを頼んだところ、なんと殆ど室温のままテーブルに持って来て、サーブを始める図々しさ。直ぐにそのソムリエを叱りつけ、違う物を持ってこさせたところ、今度はキンキンに冷えすぎたシャンパーニュを 注ぐ始末。これでは、長い時間をかけて作り出したデリケートな泡や、折角の風味が、だいなしです。このレストランのソムリエをブラックリストに載せたのは、言うまでもありませんが、とっても大切な出足のシャンパーニュでつまづくなんて、『ミッシェランの目は節穴か!』と嘆いた物です。

 

もっとも、これは極端な例ですが、こんなこともありました。場所はナパの町中に或る「某鉄人のレストラン」。日本から来ていたゴルフ友達数人と夕食を頼み、皆で日本酒をオーダー。ところがメニューには、日本酒の銘柄が記載されておらず、そのレストランの名前を冠したお酒のみ。早速ウェイター(何故か、ソムリエが居ない)を呼んで、銘柄を聞いたところ言えないとのこと。

 

皆で、「あっ、そう。じゃあとりあえず、冷酒で飲んでみるからサンプル持って来て」と頼み、酒好きの4人が試飲したところ、「あっ、これXX(大手の銘柄)の純米吟醸じゃない。オッケー、これ頂戴」と納得して、一本オーダーしました。

 

ところがそのボトルから飲んだお酒は、試飲した物とはどうしても同じとは思えない味。4人が4人、全く同じ感想を持ったので、早速ウェイターを呼び、「これ本当に同じ物?じゃあ、さっき試飲したボトルも持って来て」とお願いして、2つ並べて飲んでみると……. おやおや、やはり味が違う。そして、よくよく飲み比べてみると温度が違うのです。

 

最初のボトルはかなり冷たい冷酒。頼んだボトルはほぼ室温に近い冷酒。ワインでは、こういう体験は多々ありますが、日本酒でこういう極端な体験は始めてだっただけに、良い勉強になりました。

 

そして、昨夜のこと。行きつけの寿司屋の店主がお勧めする日本酒を飲んでみると、なかなか味わい深く、しっとりとして、しかも切れがあり、私好み。早速おかわりを頼んで一口味わったところ、ん? すぐにご亭主に「ねえ、これ同じお酒?味が違うなあ。さっきの一杯目のしっとり感がなくて、これは切れ味ばかり感じるけど?」って言ったら、ご主人曰く。

 

「ゆきさん、流石!実はさっきのは瓶に残った、最後の濃いのを注いで、ちょっと足りないから新しく開けた瓶から継ぎ足したの。やっぱり味が分かる人だね〜」ですと。

 

なんか長々、ワインに関係ないことを書いてるって? うふふ。「シャンパーニュ」と、「日本酒」の部分を「ワイン」に置き替えて、読んでみて下さいませ。「ビール」と置き換えても良いかも….

 

 

要は、アルコール飲料は温度に依って、味が相当変わってしまうということを、納得(がってん!)して頂けましたでしょうか?その中でも、ワインは温度にかなり、影響されます。一度、同じワインを (1)かなり冷やして、(2)そこそこ冷やして、そして(3)室温で飲んでみて下さい。

 

ワインも、ビールなんかと一緒で、安くて大しておいしくないものは、『白であれば』かなり冷やして、『赤であれば』少し冷やして飲むと、おいしく感じますよ。

 

逆に、素晴らしい白は、殆ど室温で飲んで頂きたいですね。赤は、勿論のことですが。

 

皆さんからの、ご感想をお待ちしています。前回のグラスのサイズと同様、是非、お試し下さい。

ワインをおいしくする飲み方 その1

ワインのおいしい飲み方  その1

 

これじゃあ、寒すぎる!これじゃあ、でかすぎる! と、折角のワインが泣いていませんか?なんのことかって?それは、ワインの温度と、注ぐグラスのこと。

 

冷暖房が行き渡った近年、ワインを冷やし過ぎる傾向がレストランでも、ご家庭でも、指摘されています。冷やした方がおいしく頂けるワインもあれば、室温で飲んだ方がぐっと味わい深くなるワインもあります。赤でも多少冷やした方が、口当たりが良くなる物、白でも室温が好ましいものあるんですよ。

 

あとは、グラスですね〜。折角の美酒を、洗剤や食器棚のにおいが残ったグラスで飲んだら、だいなし!ましてや、シャンパンをこんなグラスに注いでしまったら、折角何年もかけて瓶の中で育てた泡が、へそを曲げてしまいます。

 

それと、皆さん、グラスの形と大きさに鷹揚ですが、全く同じワインを2〜3種類の大きさと形の違うグラスに注いで、試飲してみて下さい。全く、別ものになるでしょう!

 

かくいう私も、或る試飲会でフランスはブルゴーニュの若くも美しい(ブルゴーニュのワインは、ご存知のように熟女になると美しくなるタイプなのですが、このワインは若くても、十分飲み頃なのでした)ピノノワールに出会いました。

 

私たちプロは、試飲会ではワインを飲み込みません。何十、何百というワインを飲んでいたら、アルコールが脳に廻って、正常な判断が下せませんし、ましてや車社会のアメリカでは、飲酒運転になってしまいますものね。

 

とはいっても、相当な美酒に出会うと、こっそり、ちょっとだけ、吐き出し際にごっくんします。このワインはそんなワインでした。さて、試飲会の終了後に、ラッキーなことに、この残りの口の開いたワインを頂いたのです。うふふ。

 

でもこの日は夏の真っ盛り。自宅まで車で1時間。家に飛ぶようにして帰って、とりあえず冷蔵庫にいれ、夕方帰宅後取り出して、室温に戻し、意気揚々と正しいブルゴーニュグラス(グラスの種類に着いては、後日ゆっくりご説明しますね)についで、<いっただっきま〜す>と、念願のごっくん!

 

ところが、ん?  変だ! いや、違う。全然違う。何これ?本当にあのワイン!!!

 

確かにあの白いはかなげな花の香りや、しっかりとしたミネラルの風味は残っている物の、口の中で踊るように膨らんでいた赤いベリーの味わいが、眠ってしまっているのです。ラズベリーもレッドチェリーも、まるで<もう劇は終わり>と言っているかのように、また居眠りを始めてしまいました。

 

その時、悟りましたね。あ〜〜。いくら短時間でも冷蔵庫なんかにいれとくんじゃ、なかった!せめて、クーラーをつけっぱなしの部屋に、置いておくべきだった。

 

さもなくば、小振りのグラスにそっと大事にいれて、飲んでいれば、、、、 いやいや、そもそもこんなデリケートなワイン、半日も待たずに、さっさと飲んでいれば良かったのにい!!

 

もし私がワインを知らなければ、或はこの素晴らしいワインを正しいあり方で、数時間前に飲んでいなかったら、、、、、、  きっと高い割に大したことないワイン!と思ったことでしょう。

 

ですから、皆さんも要注意。次回から、もう少し詳しく、おいしいワインの頂き方を説明していきますので、一緒に学んでいきましょうね〜。

 

PS コメント

ちなみに、先日行きつけのレストランで同席した方が、赤ワインのボトル(ケンゾー エステートのボルドーブレンド)を持ち込んで、飲んでいらっしゃいました。私も大変優良なワイン(キスラーの会員限定版のシャルドネと、これもまたレア品のブランキィエ エステートの自信作 レッドボルドーブレンド 4月にこのサイトで、ご紹介します)を2本持ち込み、一番おいしくなるタイミングでデキャンタしながら、楽しんでいました。隣同士でお互いにワインを勧めて、一口頂いたところ、このかたのワインがまだ固くて(既に1/3のんでいらっしゃったにも拘らず)、味わいが半減していたので、ちょっと失礼して簡単に何回か速攻でデキャンタし、グラスも大振りのものに換えて、差し上げたところ、タニンの角がとれ、ワインの深みがまして、飲みやすくなったと大変喜び、<プロの技!>と感心して下さいました。それがそのときの写真。皆さんも、持ち込みワインのタイミングに気をつけて下さいね。